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好きとは聞いてない
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半ば強引に始まった俺と那谷さんの関係はいつも通りを装いながらも少しずつ濃くなっていく。
トイレで会ってもキスしてくるし、
というか、絶対トイレについてきてる。
嫌じゃない。むしろ嬉しかった。
そう、那谷さんはかっこいい。
そんなこと知ってる。
自分では肯定したくなかったのに。
那谷さんと付き合うなんて。
那谷さんが俺のこと好きなんて。
そんなの…俺だって…
「やっぱり好きなんだ…俺」
好きなんだ那谷さんが。
付き合うということは
告白する、もしくはされて
手をつないで
キス
デート
その先…
うわああああ何考えてるんだ…!
告白されて、キスされて…
あれ?
「好き」とは言われてない。
好きか…
いや、好きだから付き合うんだよな…
好きだから
好き…
なぎ、柳…柳!」
「は、はいっ!」
な、那谷さん…!
「珍しいな、ぼーっとして。」
「いや、あのその…」
「なあ、」
「は、はい?」
那谷さんの顔が迫って。
「今日うちくる?」耳元で囁かれた。
「え、あ、あの。その、えと…」
「仕事早く終わらせろよな」
わしゃわしゃするいつもの那谷さんの手。
無言で俺は頷く。
「わかりました…」
「ん。」
見上げたら那谷さんはいつもの子供みたいな笑顔で笑っていた。
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