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嘘ばっかり…
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那谷さんの部屋までは一言も交わさないまま。
那谷さんの部屋についた。
玄関に入るとすぐに那谷さんに抱き寄せられた
「那谷さん!や、やめてくださいっ」
「ごめん、無理…」
力強く抱きしめられる。
「こんな事して…那谷さんは俺の事好きじゃないくせにっ」
「そんなことない!」
俺は那谷さんの腕から抜け出す
「女の人がいいならそう言えばいいじゃないですか…!」
「そんなことない!俺は冬弥がっ」
「嘘だ!」
「嘘じゃないっ」
「嘘だっ…だって那谷さん俺に好きって言ってくれない!」
「えっ…」
「ずっとずっと好きって言ってくれないし、女の人と飲みに行ってるし、それが大事な用事だって…」
涙が流れる
「好きって言って欲しいのに、那谷さんは俺に言ってくれないっ」
ボタボタ流れる涙
「俺はこんなに那谷さんのこと好きなのに…っ これじゃ俺だけが那谷さんが好きみたいだ…記念日も俺だけが…」
那谷さんの手が俺の頬に触れた
「告白だって俺が那谷さんのこと好きだから付き合おうって…那谷さん俺が那谷さんのこと好きだから仕方なく付き合ってくれてるんでしょう。」
「わかった。」
…え
俺は那谷さんを見る
「わかったって…?」
「俺は冬弥、冬弥が好きだ。」
那谷さんが俺を見つめていう。
「…そんな無理に言わないでください。」
「ずっと思ってた」
「嘘ばっかり」
「嘘じゃない、お前が俺を好きになる前から俺は冬弥が好きだった。」
「何言ってるんですか、だって」
「冬弥」
ちゅっ
「好きだ。」
「やめてくださいっ…そんなの」
「好きだ。冬弥が好きだ。」
涙がまた溢れ出す
「那谷さん…」
「何?」
「ホントに俺は那谷さんが好きなんです。」
「うん、知ってる」
「…でも那谷さんが俺の事好きじゃないなら今日別れようと思って…」
ボタボタと涙は落ちていく
「俺は冬弥が好きだよ」
「ホントにホントに好きですか?」
「好きだよ」
「…ひぐっ…ホントに?」
「好きだよ。…あはは顔ぐっちゃぐちゃだ…」
那谷さんは俺の瞼にキスした。
「冬弥が俺の事を嫌いになったんだと思ってた…」
「今日で嫌いになるつもりでした…」
「ふふっひどいな」
「だって…」
またキスをする
「記念日祝えなくてごめん。あの日誘ってくれて嬉しかった。だけどどうしてもあいつがさ…」
「あの女の先輩…山口先輩でしたっけ?」
「いや、あいつの彼氏が俺の兄貴でさ…」
「え」
「だから愚痴を…」
「じゃあ、別に彼女とか」
「違う違う!あいつは兄貴の彼女だからさ、手出したら殺されるわ」
「よかった…」
「うん、心配させて悪かった…」
少しの沈黙と小さなキス
「部屋上がりませんか…?いつまでもこの体制は恥ずかしいです…」
「うん、そうだな」
そう言うとまたキスをした。
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