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抱きしめて、泣かせて
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「嫌いになったからに決まって…!」
冬弥は俺の耳元で泣いている。
まさかここまで思いつめているとは思ってなかった。
いつものしっかりした冬弥とは違い今俺が抱きしめている冬弥は壊れてしまいそうで。震えていて、泣いていて。
傷つけたくないと思っていたのに。
こうやって傷つけてしまう。
「冬弥、悪かった。避けてて。」
「…俺が役立たずで、馬鹿で迷惑ばかりかけるから…」
冬弥は俺の胸に埋まって言う。
冬弥の頭に優しく手を置く
「役立たずなんかじゃない、冬弥がいないと俺は生きていけない」
「…嘘だっ。だって…っだって那谷さんは…!俺の事…っ」
「好きだよ」
「…っ」
「俺、怖くてさ。冬弥の事が好きすぎて。抱き潰してしまうんじゃないか、壊してしまうんじゃないか…そんな事ばかり考えてしまって。」
冬弥は静かに顔を上げる
「な、んで…?」
「冬弥が好きすぎて制御できない。」
「え…」
「冬弥を抱くたび、もっともっとぐちゃぐちゃにしたい、俺だけを見ていればいい。俺無しに生きられない様にしてしまいたい…とか」
「別に、俺はそんなの…」
「怖かったんだよ。俺はそんな風に思った事も無い。こんなに人を愛したこともない。」
冬弥が俺の背中に手を回す
「俺は、もう那谷さん無しじゃ生きていけない。那谷さんがいないと死んじゃう…それに」
顔を胸に押し付ける
「那谷さんしか見てないよ…?もう、ずっと前から。」
「…っ、冬弥」
顔を上げた冬弥の唇を奪う激しく深く長いキス
可愛い声が漏れる。俺しか聞けないこの声。
「悪かった…俺の都合で距離を置いて。」
目を見つめながらいうと冬弥はまた泣きそうになって。
「…っ、俺は嫌われてなかったらそれでいい。那谷さんが俺の前から居なくなるのはやだ。…お願い、もう2度と距離を置こうとなんてしないで…俺はどんな那谷さんでも大好きだし那谷さんになら何をされてもいいよ。」
その言葉を聞くと俺は冬弥を強く抱きしめた
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