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留守番
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『湯を浴びて来なさい。
ここの風呂を使って良い。』
がちゃりとドアが開いたと同時に御主人様から命令を受ける。
ベッドに乗り上げた御主人様に手錠が外され今朝の様に抱き上げられた。
「御主人様?
歩けますよ。」
『この方が早い。』
確かに漏れ出る白濁を気にして歩くのでは御主人様に運ばれた方が早いだろう。
簡易風呂へ放られ頭からシャワーを浴びた。
アナルの洗浄も済まし上がると脱衣所にはいつものシャツとズボンが用意されていた。
水滴を拭い髪を乾かす。
御主人様に教わった通りにしっかり乾燥させ台に並ぶオイルを髪に馴染ませた。
風呂から出るとソファに着替えた御主人様が座っていた。
夕刻から出られる筈だが既に窓の外は夕暮れだった。
定位置の御主人様の隣へ腰掛ける。
御主人様は鞄の用意も済み後は出るだけの状態だった。
『食事は部屋に用意させる。
帰りは何時になるのか分からん。
寝ておけ。』
「分かりました。
御気を付けて行ってらっしゃいませ。」
告げると髪を掴み顔を引き上げられる。
口付けが与えられ軽く啄ばまれた。
すっ、と立ち上がる御主人様に釣られ私も席を立つ。
ドアの手前まで付いて行き頭を下げた。
御主人様が開けたドアの前には執事が上等なコートを手に掛け待機していた。
ぱたん、と静かに扉が閉まった。
途端に世間から切り離された様な感覚に囚われる。
御主人様が出て行かれた扉とは違う扉を開く。
私に与えられた部屋へ移動した。
普段この部屋は使われる事が滅多に無い。
使用人達の好意で常に整えられてはいるがらんとした部屋で一人椅子に腰掛け、ぼんやりと窓の外を眺めた。
暫く眺めていると空は黒く煌めきが散らばる。
只管に煌めく星を見続けていると部屋の扉が叩かれる。
扉を内側から開けるとプレートを持った使用人が立っていた。
「ありがとうございます。」
『カートを置いていきますので召し上がったら乗せて置いて下さい。』
互いに頭を下げ受け取ったプレートを机に置いた。
プレートには御主人様も居ないのにステーキが用意されていた。
「頂きます。」
小さく呟き食事を始めた。
野菜がふんだんに使われたスープと厚みのあるステーキ。
付け合せのサラダとパンに食べきれる気がしない。
ステーキを小さくカットしちびりちびりと口に含む。
湯気の立つスープが冷え切った頃、漸く食べきる事が出来た。
胃が重たい。
う、と呻きながらカートへとプレートを下げに行くとカートには新たにティーセットが乗せられていた。
プレートと交換にティーセットのトレーを受け取りぱんぱんに膨れた胃袋を宥めた。
昼過ぎから夕刻まで可愛がられた身体は気怠く多少重たい。
御主人様の居ない夜はする事も無く食べて直ぐベッドへと身を丸め転がった。
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