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見学会
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洗浄を済まし湯から上がると丁寧に身体を拭った。
さらさらとした服に身体を通し髪を乾かしていると大浴場の扉が開いた。
振り向くと何故か御主人様がそこに立っていた。
「何かありましたか?」
『いや、何も無い。
さっさと髪を乾かしなさい。』
御主人様はゆったりと歩き腕捲りをしながら私に近付く。
きちんと乾かしドライヤーを棚に置くと後ろから腕が伸び手のひらにオイルを垂らした。
鏡越しに御主人様の動きを見ているとくしゃ、と髪を撫でられた。
酷く優しい手付きで、オイルが髪に伸ばされた。
しっとりとした髪から手が離される。
追い縋りたくなるのを必死に堪える。
手を拭った御主人様にはきっと見透かされていた。
つい、と顎が持ち上げられ身を屈めた御主人様に口付けられた。
へらりと笑みが溢れてしまった。
頬を撫でる手に擦り寄る。
御主人様に抱えられる様にして立たされた。
腕を取られ御主人様の腕に掛けられる。
そのまま扉を開けようとする御主人様から腕を引こうとすると抑えられ離す事は叶わなかった。
一目もあるのに御主人様と腕を組むなんて、と無意識に身体を縮こまらせていたらしい。
『きちんと歩きなさい。』
御主人様に咎められ背筋を正すと廊下にいた使用人と目が合ってしまった。
バツの悪そうな顔をしていたのだろう。
ふ、と笑みを浮かべた使用人と互いに頭を下げた。
御主人様のエスコートで地下へ進む。
地上とは違い殆どの装飾が無く物寂しさを覚える空間だ。
ひんやりとした風がするりと頬を撫でた。
地下には簡素なベッドが置かれた檻が3つずつ並び廊下の両側に建てられている。
檻を通り過ぎ真正面に冷たく重たい扉が鎮座していた。
腕を解かれる事無く扉が開かれる。
ギギィ、と音を立て開かれた調教部屋の中央には人が横にも寝られる程大きなベッドが有り御主人様の寝室にも有る滑車や鎖が至る所に設置されている。
ベッドの目の前には椅子に括り付けられた奴隷が二人置かれていた。
二人の反応は極端であった。
扉が開く音に身体を震わし椅子ごとガタガタと鳴らす怯えた一人と、人の気配にすら欲情し熱い息を吐きながら犯して、犯して、と叫ぶ一人。
仕入れたばかりの奴隷と快楽漬けにし放置された完成品の奴隷だと理解した。
二人の目の前に御主人様と並ぶ。
何度もこのシュチュエーションでの見学を行ってはきたがその度に涙目で縋る表情にもこんなにも違いがあるのだと感じる。
腰を抱かれ観客の前で御主人様が私に口付ける。
二人の視線が突き刺さる。
絶望と羨望の視線。
伸ばされた舌に舌を絡める。
くちゅり、音が部屋に響いた。
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