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弟の嫉妬
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瑞希side
声の方に目をやると、椅子に座っている声の主が僕にとびついてきた。
「にぃちゃん、やっとこっち見た〜!!久しぶりに会ったんだからそんなやつほっといてもっと構ってー!」
声の主はけぃくんだった。類をそんなやつって。
昔からけぃくんは僕と話している人みんな邪魔みたい(ねぇちゃんから聞いたのだが)だから仕方ないっちゃ仕方ないかな。まぁ、兄として何もしてあげれてないから月に1度しか会えないのはけぃくんも寂しいのだろう。
「ごめんごめん。ちょっと類をからかってただけだよ!そんな怒らない!」
けぃくんの頭をなでてあげると嬉しそうに、いつもの(僕だけに見せる)笑顔で楽しそうに学校のことなど話しはじめた。
けぃくんの話を数分聞いていると、ねぇちゃんがそろそろ仕事に戻ると部屋を出ようとした。
「ねぇちゃん、果物ありがとう!仕事頑張ってね。」
「ありがとう。また来るね。そーだ、瑞希!この前みたいに許可無く院内歩き回らないように!」
ねぇちゃんは強めな口調でそう言うと病室をあとにした。
この前無断で院内を歩き回って怒られたことがあったから、そのことだろう。
「えー!?類くんももう帰るのー?そっかーざんねんだなーじゃあまたねー」
けぃくんはそう言うとぐいぐいと類を病室のドアまで押していった。
(テメっ勝手なことばっかすんじゃねーぞ。ちょっと頭なでられたからって調子のんなブラコン!)
(変な頭の人に言われたくないね。あんたこそいい加減俺の兄に近づくのやめろ!)
2人はドアの前で何かを話していたが聞き取れなく、類はけぃくんに病室から出されドアを閉められていた。
(あとで類に謝らなきゃ。)
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