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奇跡の1日目④
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類side
なんだこの状況は。
さっきまで瑞希と手を繋いでカフェに向かっていたんだ。手を繋いで!!!←
大事なことだからもう一度言う。手を繋いでいたんだ。
そりゃあ幼き頃は手くらい恥ずかしげなく繋いでいたよ。あの時は瑞希から繋いでくれていたこともあった。
けど瑞希も中学生頃からは思春期なのか手をつなぐのも照れくさいといって繋いでくれない。
俺からしたら思春期真っ只中で好きな人と手すら繋げないのは………いや、繋げない人なんて結構いるな。うん。
話がそれてたな。
で、今の状況なんだが…………
目的のカフェの6人がけの机に座っているのだが、俺の左隣にはもちろん愛しの瑞希。
瑞希はイチゴのパフェを美味しそうに食べている。
俺はというとチョコレートのパフェを頼んだはいいもののなかなかすすまない。
それもそのはずだ。俺の幸せをぶち壊すかのように優雅に目の前で紅茶を飲みながらくつろぐ3人のせいだ。
なんでお前らもいるんだよ………俺と瑞希の幸せ計かk…………
「類!!これ美味しい!!あ、類のも一口食べたいな!いい??」
あぁ!!もぅ可愛い♡ホント好き!
愛してる!
「もちろんいいに決まってるだろ。」
俺は今食べようとスプーンで掬ってた分を瑞希のほうに持っていく。
「あー今手が離せないから………」
口を大きく開けて待つ瑞希。
え、なにこれ。これはいわゆるあーんではないのか!していいんだよな!いいんだよな!
よし!俺も男だ。ここはスマートにスマートに。
ふぅ。
一息ついて持っていたスプーンを瑞希の口元に持っていく。
「んー!!美味しい!!」
うん。可愛い。
「そうか。良かった!」
「あ、俺のもあげる!いちごも美味しいんだぞ!はい、あーん!」
なにここ。天国。俺死んだ?やばい。幸せなんですけど!!?
俺は瑞希のあーんをこころよく受け入れようとした。
…………だが。
食べようとしていたパフェは俺の目の前にいる氷室によってなくなっていた。
え、何が起こった?まて。これはなんだ。神様のいたずらか。
俺が幸せの絶頂にいたからなのか。
いや、違う。
これは神様の仕業ではない。とりあえず氷室許さん。孫の代まで恨んでやる←
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