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日常
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瑞希side
いつもの朝。
窓から差し込む日射しに目を細める。
桜が散り、夏も近づく5月。
僕はいつものように目覚め、大きなあくびをする。
「ふわぁぁ……暑い………。」
窓を開けそよそよと入ってくる風にふかれ、透き通るような空色の髪がフワフワと揺れた。
「おはよう。瑞希くん!今朝はよく眠れたかな?今日は弟くんが来る日だけど覚えてるかしら?」
ドアが開くと同時に看護師の松坂さんがクスッと微笑みながらベットの側まで近づき、慣れた手つきで机の上に食事や飲み物などの朝食の準備を始めた。
「あ、そうだ!今日はけぃちゃんが来る日だね!やったぁ♪」
「あまりはしゃぎすぎないようにね。瑞稀くんはたまに病気のこと忘れてはしゃいじゃうことがあるから。」
喜ぶ僕に対し、松坂さんは心配そうに僕のおでこをつついた。
(また子供子供扱い......ムスッ)
そう思いながらも返事をし、もってきてくれた朝食をいただいた。
いつも通りの食事を始めた。
ここはある病院の一室。
そこに入院している紫乃原 瑞希(シノハラ ミズキ) 16歳。
趣味は絵を描くことと、友達と話すこと。
昔から心臓が悪く、生まれてからずっと病院でお世話になっている。
体を軽く動かすだけで発作を起こしてしまい、普通の生活をおくることができない。
だから、外に出ることはもちろん、病院内を歩くことすら許可が必要で、ほとんどはベットで寝たきりの生活を過ごしている。
僕の病気は未だに謎に包まれており、20歳まで生きるのは難しいという所謂余命宣告を、生まれて5年後に
知ることになった。
僕の入院している国立神澤総合病院は最先端の医療技術が備えられていて、世界各国から患者が運ばれてくる、世界でも有名な病院。
この病院の院長の息子であり主治医が、神澤 仁(カンザワ ジン)。若いながらも誰もが認める優れた医者で他の医師や看護師、患者からも絶大な信頼を得ている。
生まれてたから、病気について熱心に治療法を探してくれており大変お世話になっている。
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