アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
乙女ゲームの悪役令嬢の兄に転生したんだかいつの間にか俺が攻略対象を攻略していた件について
手に負えない
-
アルフレッドに捕まりっぱなしで従兄との対峙をしているわけだが俺はまだ一言も話していない、なんか話を聞いているとアルフレッドとエドリックは一つ違いの幼馴染みたいなやつ、と言うより腐れ縁らしい。
俺にはヒートアップしすぎてよくわからないがどうやら俺に聞かれてはまずい言い合いなのだろう、アルフレッドの顔が真っ赤だ、慌てて俺の耳を塞ぐが俺は元から思考回路をトリップさせてたから聞いてないよ、とでもいうべきだったか。
年頃()の二人が集まればやはり貴族でも下の話にネタが行くのだろうかまぁ俺もなんだかんだでもう精神年齢が三十路になりかけてるわけだからべつにいいんだけどと心の中で愚痴る。
「…あははっ!なんだなんだ、アル水臭いじゃないか!俺にも味見をさしてくれないなんて!」
愉快そうに笑うエドリックに俺は現実に引き戻される、好きな食べ物の話でもしていたのだろうか、まぁ俺の知ったことではない。
「あははっ!まぁいいまぁいい!それより従弟、なんでそんなにアルにひっついているんだ?従兄の僕の方においでよ。」
まるで劇のセリフを言うように話すエドリックに俺は首を振ってアルフレッドの背中に隠れた。
くそう、もっと大きくなれよアルフレッド、まだ俺の顔が相手に見えるじゃないか。
「あははっ!面白くないな 、なんでアルに懐いているのかわからないが………
気に入らない。」
ぞっとするような声で俺に向かって放たれた言葉はしっかりと俺の胸に刺さった。冷や汗が止まらない。
「おい威嚇するなエドリック、トバリが戸惑ってんだろ。」
「これは威嚇じゃないぞ、アルフレッド。ただの告白さ」
視線を交らせ片や静かに怒りをこめるように言う方と、片や劇を演じるかのように話を進める二人に俺は戸惑った。
「アルフレッドにトバリは渡さないよ、ある人と約束しているし、何より俺はよぉくトバリを知っているアルフレッドが全く知らない、トバリをね?」
そのセリフにえ、と言ったのは俺だったかアルフレッドだったか、どっちかわからない。がそれほどまでに衝撃的だったのだから。
「なぁトバリ、昨日庭の隅で小鳥を手当てしたよな?「
それは俺以外本当に誰も知らない情報のはずなのになんで知っている。
「気に入った人は逃がさないから覚悟しろよトバリ」
ああ、そうだこいつ、一度気に入ったやつは近くにおいておかないと気に入らないタイプのやつだ。やべぇめんどくさい。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
16 / 35