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[written by 時雨様]
優紀side
アキ君たちも、付き合うまでにあんな……エピソードがあったんだ……。
世間に自分の存在を隠されるなんて……そんなあんまりなことないよ……。
でもやっぱり、お互いを思いあっているからこそ今のアキ君とレイヤ君がいるから。
この2人だから、きっと何でも乗り越えられていけるんだね。
、 、 、
上から、紙が落ちてきた。
判定は……
「△?って、やっぱり……」
「僕たちのせいだっ」「俺たちのせいだっ」
「また紙が落ちてきたぞ。『審議時間延長のため、少し雑談をしていてください』だって」
裕二さんが読み終えると、アキ君が不安そうに見つめてきた。
「大丈夫だよ、アキ君。もし駄目だったときは僕のせいだから。だって僕たち、付き合ってないうちに家族になったんだよ?家族になった馴れ初め話しちゃった僕が悪いよ」
「そ、そんなことないですっ だって、俺たちだって、」
アキ君は目にいっぱい涙を溜めて、必死に話そうとしている。レイヤ君も、申し訳なさそうな顔をしていて……。
「大丈夫だ。やることはやったんだから、出られるよ。そんな顔するなって」
裕二さんがそう言っても、2人の顔は晴れなかった。
すると、明が2人の間に入って、手を握った。
「ちょ、明?」
「オレ、何にもしてないから。アキお兄ちゃんも、レイヤお兄ちゃんにもそんな顔して欲しくない。オレ、出られなくてもいいよ。5人でいるの、すっごく楽しかったから!みんなは……?楽しくなかった?」
「ううん!楽しかったッ、すっごく、すぅっごく楽しかったっっ」
「レイヤお兄ちゃんは?」
「俺も、楽しかったよ。……このままでも、悪くねぇかもな」
何をするかと思えば……。
2人は笑顔になった。
気を遣っているのかと思ったけど、そんなことないらしくて……明は僕が願った通りの子に育ってくれて、本当に嬉しい。
「ママ?なんで泣いてるの?」
「ううん、なんでもないっ」
「大丈夫ですかっ!?ティっ、ティッシュ……どこ!?」
「大丈夫大丈夫。僕、自分が泣いてるなんて今気づいた……」
なにこれ、恥ずかしいんだけど……。
涙止まらないし、鼻水出てきちゃうし、こんなの今までなったことそんなにないからどうしたらいいのかわかんない。
ぐるぐる考えてると、裕二さんが僕の眼を舐めた。
「ひぁっ……」
「な、……!?」
「クスクスッ、アキお兄ちゃん?」
「み、見ちゃダメだっ!」
「アキお兄ちゃん!?」
「わ、ぁ、ゆ……裕二さん、んッ……」
「涙、止まった?」
裕二さんはクチュ、クチュって音をたてながら僕の眼を舐めた。
びっくりしすぎて涙が止まった。
すると、目尻の涙を裕二さんは吸い取り、最後にバードキスをして、よかった……といった。
「びっくりしたぁ……裕二さん、ありがとうございます。おかげで涙止まったよ!」
「アキお兄ちゃん、手、取って!」
「あわわっ、ごめん明君」
「ククッ、アキは慌てすぎな。」
「だって、あれはっ!」
あ、……そうだ、みんないたんだ……。忘れてたわけじゃないけど、あぁ……やっちゃった……。
明にはあんまり良くないよね。隠してくれたアキ君には感謝だな。
「アキ君ありがとう、明のこと……」
「ひ、いえ!」
アキ君、声裏返った?
そんな所も可愛い……。
「ごめん、2人もびっくりしたよね?」
「大丈夫ですよ。アキは、ちょっと恥ずかしがってるけど」
「ぁ、俺も大丈夫ですっ!先日ので耐性は少しついてるので……」
「うぅ……本当にごめん」
裕二さんは満足した顔してる……。
僕、ちょっと恥ずかしいんだけどな……。
「2人ともびっくりさせてごめんな」
「大丈夫ですから!本当にっ!はいっ」
「全然大丈夫そうには見えないけど……」
アキ君、裕二さんに言われて余計赤くなってる。
僕だって、アキ君の立場だったら恥ずかしくてそうなっちゃうよ。
だってレイヤ君、裕二さんより長く時間かけてやりそうだし……。
僕そんなの見たら失神しちゃうかも……。恥ずかしいのと、絶対2人が可愛いので。
「明、何も見てないよね?」
「え?うん!見えなかった」
「よかった……」
とりあえず、明に見られなかっただけいいことにしよう。
はぁ~でも、この前のお題といい恥ずかしいことだらけだよ……。
この前のはお互いに恥ずかしい思いしたからいいけど、今回のは僕だけだし……!!
うぅ……もうほんとやだぁ!
「おっと、優紀?怒ってる?」
「怒ってないけど……怒ってるんじゃなくて、恥ずかしくて」
僕は裕二さんにぼすんっと寄りかかって、裕二さんのお腹にぐりぐり頭を押し付けた。
「優紀、それは恥ずかしくないの?」
「え?うん。何で?いっつもやってるじゃん」
「そうだな。うん、いつもだもんな」
そう言って裕二さんは僕の頭をわしゃわしゃした。
裕二さんの匂いを肺いっぱいに吸い込んで、心を落ち着かせた。
それを見ていたアキ君が、またあわあわしてて……。
でも、僕は毎日って言っていいほどこれはするから、アキ君の反応が不思議だった。
ヒラ……
しばらくした後、紙が落ちてきた。
「レイヤ、なんて書いてある?」
「花丸が書いてある……」
「ってことは!」
「出られる!?」
僕とアキ君は手を取り合って喜んだ。
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