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恋花火[岩及]
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岩泉side
『いわちゃんいわちゃん!!!』
花火行こ!!
何の前触れもなくかかってきた電話に少し遅れて反応を返す。
それと同時に、今日、近所で花火大会が開かれるのを思い出した。
「あー…そうだな、家いても暇だし行くか」
『やった!どうしよ、浴衣着ようかなあ…』
嬉しそうに今夜の花火大会のことを話す及川を見ていると、なんだかこっちまで楽しみになってきて。ああ、もう重症だな。
「…ん?そういや、他に誰か誘うのか?」
『え、誘わないよ?せっかくのデートだもん』
「デッ」
…ートか。そうか。
何を隠そう、俺と及川は付き合っている。
最近、ほんとについ最近両思いだったとわかり、光の速さでお付き合いというものを始めたのだった。
『あ、そだ!俺浴衣着て行くから、岩ちゃんも着てきてよ!』
「ああ?」
『いーじゃん!浴衣デート一回してみたかったの』
「えー…」
『……だめ?』
急にしおらしい声で聞かれて、だめだと言えるはずがない。認めたくないが、俺は及川のこの声に滅法弱いのだ。
「…わかった」
『やった、ありがと!じゃあ準備できたら連絡してね!』
「おう…」
こうして、半ば強制的に浴衣デートというものを経験することになったのだった。
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