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ねこぐらし[研クロ]
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研磨side
猫を拾った。
正確には、猫と人間の中間、みたいな。
通学路にある公園のベンチで小さくなっているのを見つけて、放っておくのも気が引けたから、とりあえず話しかけてみた。
跳ねた髪の毛に、前髪で見えない右目。見える左目はつり上がった猫目で、ちょっと生意気そうな顔だな、が第一印象だった。ここまでなら普通の子どもに見えるが、猫耳と尻尾もしっかりあるから人間とは言いがたい。けどほぼ人間。
…えーと…
「…キミ、どうしたの?名前は?」
「……ない」
「…え」
「名前、ない」
「……じゃ、家…」
「も、ない」
…どうしよう……
このまま置いて行けないし…かと言って、こんな見ず知らずの子どもを家に連れ込んでもいろいろとまずいし…
…けど、やっぱり、
「うち、来る……?」
「…ん」
こうするしか、ないよね。
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