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結婚とは
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結婚式の打ち合わせの帰り、俺はかなり疲れていた。
あれは嫌、これはダメ。
彼女のダメ出しに俺も担当のプランナーも辟易していた。
「お嬢様のわがままにも困ったもんだ…」
甘やかされて育ったんだろう…。
まぁ俺に何を言う資格もない。
全ての費用は彼女の親が出すというのだから。
まぁ俺に請求されても親もいなけりゃ自分が暮らしていくのにいっぱいいっぱいで出せるわけもないのだが…。
最初は見合い自体、断ったのだか相手がどうしてもと言うし、上司に頭を下げられ、逃げ道が無くなってしまったのだから仕方がない。
腹を括るしかないのだ。
恋人がいるわけでもないし、家族もない。
彼女は多少、ワガママだがそれに目を瞑れば、美人だし、性格は…まだよくわからないがなんとかなるのではないだろうか。
なんと楽観的なことか。
自分で考え、自分で笑えた。
結婚とは本当に墓場なのかもしれない…。
まぁまともに恋愛したことのない俺には他人に委ねた結婚がお似合いなのだろう。
幸せな恋などないのだ。
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