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あいつ
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重い足取りで部屋のあるアパートの階段を一段一段上って行く。
階段から一番奥にある我が家。
ずっと俯いていたからか、気づくのが遅れた。
部屋の前に誰かがいる。
「?」
だれだ?
来客の予定などなかったはずだが…。
少し立ち止まって様子を伺っていると相手も気付いたようだ。
俺の方を見て、そして近づいてくる。
「京佑!!」
「!!」
そいつが俺の名前を呼んだ瞬間、俺は走り出していた。
なんで?
なんでここにあいつがいるんだ?
心の奥深くにし舞い込んだ記憶がよみがえってくる。
逃げなくては。
心が叫んでる。
あいつに捕まってはダメだ。
篝 伊吹、あいつにだけは。
俺は全力疾走で逃げ出した。
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