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回想
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俺は小さい頃に親を亡くし、親戚の家をたらいまわしにされていた。
大学入学と同時に親戚の家を出た。
大学には奨学金をもらいながらバイトをしつつ、通っていた。
伊吹と初めて会ったのは入学してしばらくたってからラウンジの中だった。
「初めまして!俺、篝伊吹。黒田智樹の友達なんだけどー」
同じ学部の黒田智樹の友達だといきなり声をかけてきたのが始まりだ。
本当に突然すぎて、ポカーンと見上げるだけだった。
側には智樹もいなかったし、ラウンジの隅っこで誰の目にも写ることはないと思っていたのにこの男は一目散に俺のもとへと現れたのだ。
「えっと…」
どうしていいのかわからなかった。
この人がなにをしたいのかも…。
「悪い悪い。俺のことはなんか聞いてない?」
「あ…聞いてるよ。色々と」
そう、色々と。
バイセクシャルで来るものは拒まず、とっかえひっかえだから気を付けろと。
言われていたけどこの場合、気を付けようがないのではないだろうか。
「色々か…なんか変なこと吹き込まれてそう」
俺はただじーっと見つめるだけだった。
すると途端に顔を逸らした。
「?」
「いや、ごめん。えーっと…俺と友達になってくれない?」
ということで伊吹と友達になった。
それからは見かけるたびに話しかけられ、そのうち、告白され、恋人という関係になるのにそんなに時間はかからなかった。
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