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「悪い!レオ!ちょっと急用!!」
「は!?えっ!ちょ、待てやっ!!」
俺は持っていた荷物をすべてレオに預け、彼女たちが消えていったバーへと急いだ。
レオの声などもう聞こえてはいなかった。
カランカラン…。
ドアにかかってるカウベルが音をならす。
「あ、いらっしゃい。伊吹、久しぶりだね」
「あぁ、久しぶり」
マスターに挨拶をして、キョロキョロと店内を見回した。
するとカウンターの隅で仲良く手をつなぎ、密着してる二人を発見した。
俺の京佑と結婚するくせに浮気とは良い度胸だな…。
メラメラと嫉妬の炎が燃え上がった。
取り合えず、少し離れた席に腰かけた。
「めずらしいね、こんな時間に来るなんて」
「あ、うん、まぁ…」
気のない返事を返し、京佑の婚約者である彼女の会話を盗み聞く。
「このあと、どうする?」
「んー?わかってるくせに」
「美花ちゃんも悪い子だね。婚約者が仕事してるときに」
「えー?だって、ねぇ?人生は楽しまなきゃ。結婚したら自由がなくなるのよ?今だけだもの」
グシャ…。
怒りのあまり、タバコの入った箱を握りつぶしていた。
あんの女…。
「とかなんとか言って、結婚したあとも会ってくれるんじゃなかったの?」
「うふふ。だって東さん、エッチうまいんだもの。もうメロメロなの」
このやろ…。
婚約者の連れが席を立ったところで行動開始。
「ねぇ…」
あまーい顔で彼女に近づく。
「え?…なに?」
「彼と君の関係ってなに?」
「そんなの、あなたには関係ないわ」
「まぁ、そうなんだけどさ、君みたいな可愛い子があんな冴えないのと一緒にいるのが気になってね」
「え…」
「あんな奴やめてさ、俺と、さ」
みるみるうちに赤くなっていく女の頬。
気持ち悪いことこの上無いが京佑を守るためだ。
「美花ちゃん、おまたせ」
「東さん、ごめんなさい急用が出来ちゃってもう行かなきゃいけないの」
案の定、彼女は戻ってきた男に言い訳をして、店を出ていった。
少し離れた所にあるコンビニで待ち合わせることにした。
「お前、なに考えてる?あんな女に声かけるなんて」
「ん?ちょっとな」
にやりと悪そうな笑みを浮かべてバーをあとにした。
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