アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
過ち。
-
桃井が入ってきたことには気づかなかった。
赤司は黒子からの伝言を思い出す。
赤「テツヤが桃井さんに伝言を残していった。
『会えなくて寂しかったです。
貴女の行動に今も救われてます。
でも、もう無理です。努力を踏みにじるよう
な真似をして本当にごめんなさい。
今までありがとうございました。』
と、言ってた。」
桃「テツくん…ッッ!遅くてごめんね…
わたしがもっと早く気づければ、
早く探せてたら…」
赤司は桃井の言葉に異様な違和感を感じた。
赤「遅くて、とは一体どうゆうことだ?
今まで何していたんだ?」
桃井は、無言で手に握りしめていたメモ帳を
赤司に渡す。
それを見た赤司は驚きとともに絶望した顔をした。
緑「な、何が書いてあるのだよ…?」
赤「白井理彩についてだよ…。
彼女は僕たちを騙した。いや…僕たちが
騙されていたんだ。テツヤを信じていれば
こんなことには…」
メモ帳を他のキセキにも見せる。
青「な、なんでだよ…
これ、本当なら俺はテツを…」
緑「はっ?こ、れは…」
内容を見たキセキは自分達のしてしまった事の重大さ、そして黒子への罪悪感で胸が痛んだ。
紫「でも、なんでほんとの事言わなかったの…?」
赤「たしかに…」
黄「……じ……ら…スよ…。」
赤「涼太?」
黄「俺たちをもう信じてなかったからッスよ!
黒子っちは裏切ってなんかなかった!
なのに、俺たちが信じなかった…
俺たちが黒子っちを裏切ったんッスよ」
黄瀬は泣きながら訴えるように言った。
黄「黒子っちは誰も信じず、今まで耐えてたんス。
だから、僕らの前で死んだんッスよ!!」
黄瀬の言葉にみんなが顔を歪める。
黄瀬の言う事には間違いがなかったからだ。
肯定できる話だったからだ。
下から悲鳴やらがやがやとした声がする。
桃井がフラっと数十分前まで黒子のいたところによる。
すると、そこでまた泣き出した。
そこで何かを見つけたらしい。
キセキを呼んでそれを見る。
キセキは泣きながらそれに謝り続けた。
それほどまでに黒子テツヤの存在は大きかったのだ
桃井の見つけた物は手すりに
『みなさんを恨めません。だって大好きですから』
油性ペンで丁寧にでも震えた字で書いてあった。
学校は五人の泣く声と救急車のサイレンが
その5人の過ちを嘲笑うかのようにこだましていた…
ーENDー
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
29 / 32