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Episode32
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…目が覚めた時、僕はいつもの病室にいた。
最後の記憶は、カンカン照りの太陽の下で、厭にテンションが高い櫻井の言葉を流し聞きしていた所。
腕には点滴の針が刺さっている。
起きた時に少し身動きしただけなのに、視界が数秒ブラックアウトした。
あ、貧血か。
それか、頭も痛いから熱中症か?
とりあえず、病室に櫻井がいない事は確かだ。
いない間に、さっさと逃げてしまいたい。
…逃げられるうちに。
そう考えた僕は、点滴の針を無理矢理抜いて、ふらつく視界と身体に鞭打ってベッドから降りた。
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