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Episode73
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「あ"ぁぁぁぁぁぁっ!」
「時雨君、時雨君っ!」
切羽詰まった声で、名前を呼ばれた。
目を開けると、そこはいつもの病院。
視界にはボヤけた膜が張っていて、身体は震えてる。
「…あ…ぁ…」
震えている絞った様な声しか出ない。
怖かった。
怖い、夢だった。
少し落ち着いた時やっと、自分が櫻井に抱きしめられていた事に気づいた。
小さい子供をあやす様に、背中を撫でられて。
「もう大丈夫よ…大丈夫だからね…」
震えが止まらない僕の身体を、優しく包み込んでくれて。
温かくて、暖かくて、
お母様、みたいだった。
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