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Episode80
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目が覚めた時、外はもう朝だった。
目に違和感を感じて手で触ってみると、腫れていた。
…朧げに覚えているのは、泣いて泣いて、縋った事。
お母様の事だとかご主人様の事だとか。
そういう嫌な事ばかり溢れ出てくる。
そういう時はとことんマイナス思考で、この病院を退院したら僕はどこに行くんだろうとか、考えた。
家にも、ご主人様の所にも帰れない。
死ぬしかないのかな、とか。
選択ばかりで、面倒だなって思ったり。
いつも最良の選択を教えてくれれば良いのにとか。
愛情や信頼が、目に見えれば良いのにだとか。
今は近くに櫻井もいないし、凄く寂しい。
…1人って、こんなに寂しかったっけ。
優しさを1度でも与えられれば、もう戻れなくなる。
依存性質、怖いな。
寂しい。怖い。
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