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番外編・やっと side時雨
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兄弟のあるべき姿が、目の前にあった。
不覚にも泣きそうになってしまって。
「…バッカねぇ…。
迷惑かけるもんなのよ、子供はね。
皆、貴方を歓迎してんのよ?
その意味、分かるわよね?」
涙でぐちゃぐちゃになった二人の顔が、友也さんの方を向く。
湊君は何度も頷き、また涙を流した。
僕と友也さんは一枚ずつティッシュを取って、自分の患者の涙を拭いた。
…結局一枚では足りなくて、何枚も使う事になつてしまったけれど。
「良かったね、二人共。」
大の大人四人が泣くなんてそうそうないだろうけど、今は仕方ない。
だって感動の再開だから。
あんなに苦手だった湊君も可愛らしく見えてくるものだからびっくりする。
年齢を重ねて心が広くなってたりして。
「さ、飲むわよぉー!!」
「…えー…切り替え早…」
僕が感慨に浸っている間に、友也さんは酒をぐびぐび飲んでいたらしい。
一升瓶に直接口をつけて飲んでいる。
日本酒だから、アルコールの回り早いだろうなぁ…。
感動シーン中だった二人を見ると、既に二人で一つの缶ビールを飲んでいた。
…こっちも切り替え早いなぁ…。
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