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学校
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日向は家の前で考え込んでいた。
なぜなら、昨日の夜祐斗の家に泊まることを電話で伝え忘れたからだ。
(母さん・・・怒ってるかな・・)
日向は母が怒ってるかもと考えただけで恐怖で身震いする。
「・・・・・・よし!・・行くか!」
意を決して玄関のドアを開けると、早速母と鉢合わせる。
「!!!」
日向は母と目を合わせたまま固まってしまった。そんな日向を不思議そうに見る。
「あんた 何やってんの?早く入りなさいよ?」
日向の母は特に怒った様子もなく中へ入るよう促した。
(あれ?・・怒って・・・ない?)
日向は?を頭の上に大量に浮かべながら恐る恐る聞いた。
「怒ってねぇの・・・?」
「え?あぁ・・祐斗君の家に泊まったんでしょ?昨日祐斗君から電話があったから怒ってないわよ。」
(祐斗が・・・・・)
「今日学校でしょ?準備して早く行ってらっしゃい。」
「あ、うん。」
時間はまだまだ はやかったが母に言われるまま準備を済ませると学校へ向かった。
学校へつくと教室にはまだ誰も来ていなかった。
特にすることもなく自分の席に座っていると担任の宇都宮 春仁(うつのみや はると)が入ってきた。
「あ、はるちゃん。おはよ〜。」
「おはよ〜やないわ。担任をあだ名で呼ぶな。」
春仁は生徒からはるちゃんと呼ばれている。
若くて親しみやすい性格のためほとんどの生徒から好かれていた。
「だって宇都宮先生って長いんだもん。」
「まぁ、ええけど。他の先生の前では呼ばんどってや。この前怒られてん。」
「なんで?」
「生徒と仲良うなりすぎやって。俺は仲良うやっとるつもりないけど。」
ため息をつきながら話す春仁に適当に返事をすると「自分から聞いたんやろ。」と怒られた。
「でもなんでこんな朝早くから教室いるの?」
「それはこっちのセリフや。いっつもギリギリに入って来よるくせに。」
笑ってごまかす日向にため息がでる春仁。
「授業の準備や。授業の。先生って大変なんよ?」
「大変だね〜。」
「あ、そうや。佐伯。」
「?」
このあと日向は朝早くから学校に来たことを後悔する。
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