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放課後、日向は佑斗に言われた通り大人しく帰っていた。
これから一人で勉強しなければ と考えるとため息しか出ない。
ふと前を見ると知っている後ろ姿があった。
「颯太!」
日向は走って颯太のそばまで行く。
「おー。日向か。」
「部活は?試合近いんじゃねぇの?」
俊平が言っていたことを思い出して聞くと颯太は盛大にため息をついた。
「そうなんだよ。でも妹を迎えに行かなきゃいけなくて。」
「へー。妹いるのか。」
「あぁ。いつもは姉貴が迎えに行くんだけどさぁ。」
「えっ?ねぇちゃんもいるのか?」
「うん。3人兄妹。」
妹はいそうだが姉までいるのは意外だった。
しかし、姉がいる男性は穏やかな人が多いと聞いたことがある。
颯太の柔らかい雰囲気は姉によって作られたのかと日向はまじまじと観察してしまう。
「それより、佑斗君・・・だっけ?と勉強するんじゃなかったのか?」
「あー・・それ無くなった。委員会が忙しいみたいでさ。」
佑斗が教室にきた時のことを思い出す。
焦っているような佑斗。
ニコッと笑って最後には頭を撫でられた。
その後、日向は教室にいた女子から質問ぜめにされることになったのだが。
佑斗も俊平と同じくモテるということを再認識させられた瞬間だった。
女子の迫力を思い出してブルっと震える。
「ふーん。大変だな。」
「あぁ。女子って怖い・・・」
「え?」
「なっ・・なんでもないっ!」
今日の昼休みの出来事を思い出していて、つい本音が出てしまった。
(あぶない。あぶない。変な奴って思われるとこだった・・・)
「なんだよ〜。変な奴だなぁ。」
(変な奴って思われてたーーー!!)
「はははっ・・」
日向はもう笑うしかなかった。
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