アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
祐斗の意図
-
祐斗は思考が追いつかず混乱する。
由香里には河野颯太という彼氏がいるはずだ。
それなのに祐斗のことが好きだと言う。
「吉岡さんは・・・彼氏がいるんじゃないの?」
祐斗は思わず疑問をそのまま口にしていた。
由香里は驚いた表情をしたあと、少し困ったような表情を向けてくる。
「沙希から聞いたの?」
「・・・・・・・・」
祐斗が何も言わないでいると肯定だととったのか由香里が話し始めた。
「颯太・・彼氏ね・・・私を殴るの・・」
祐斗は驚いていた。
由香里を調べるとき颯太も調べていたが人を殴るような人物には見えなかった。
「だから、祐斗くんに彼氏になって欲しいの。彼氏になってたすけて?」
由香里の目をまっすぐ見てみるが嘘か本当かはわからない。
祐斗はしばらく悩んだあと、そっと口を開いた。
「もし、それが本当だったとしても彼氏になることはできない。」
「私を助けてくれないの?」
「彼氏にならなくても助けることはできるから。本当に困ってるんだったらまた来て。そうじゃなかったら・・・」
祐斗が鋭い目を由香里に向ける。
「もう二度と俺たちに関わらないで欲しい。」
すっと祐斗の目が細められる。
「言ってる意味・・・わかるよね・・?」
二人の間に沈黙が流れる。
触れれば弾けてしまいそうなほどピリピリした空気の中、それを終わらせるかのように祐斗がふっと息を吐いて笑った。
「吉岡さん。もう遅いし帰った方がいいんじゃない?」
祐斗は先ほどと同じ言葉を有無を言わせない笑顔ではなった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
98 / 138