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※春虎
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温もりに包まれている感覚だった。そこは居心地がよく、懐かしくもあった。
「ん」
目を覚ますと自分を包んでいた正体が分かった。不覚にも居心地の良さを感じたことを後悔し、眉を潜める。漆原の腕から、するりと抜け、ベッドからき上がる。途端、朝の冷気が肌を刺した。
そーいや、何も着てねぇな。
裸体で寝ていたことをすっかり忘れていた。
ベットで眠る漆原もそうだろう。ベットの周りには脱ぎ捨てた衣服が散乱している。
ヤるだけヤって、裸で寝るとかマジで獣みてぇだ。
身体の至るところに昨晩の情事を物語るものが残っている。下腹部にある違和感。漆原は避妊具を付けていなかったようだ。
「あー、だりぃな」
頭を掻きながら、浴室に向かう。
シャワーの蛇口を捻り、全身の汚れや汗を流す。
タイルに左手をつき、右手で尻の割れに指を入れた。案の定、肛門からトロリとした液が指に絡まった。
「ちっ……あの野郎」
理性が薄くなった漆原は欲求に対しての自制が効かなくなり、避妊具をせず、そのまま行ってしまうところがある。本人はそこまで意識するに至れない程、夢中なのだろうが春虎にとっては大きな問題だ。直腸などに体液、精液があると感染症や下痢、腹痛の原因になりやすい。回避するためには、洗浄が必要だ。
最初は漆原の医師、佐倉がした。それ以降、漆原は避妊具を使用していたので必要無かった。だが、漆原との交渉以来、度々、必要となり、春虎が自分で行うようになった。
クチュクチュと卑猥な音を立てながら、指で掻き出していく。
「んっ……はぁ」
皮肉にも慣れてしまい、自慰にも繋がるようになってしまったことを隠すためでもあった。肛門が解しやすくなったのは何も漆原だけが原因では無かったのだ。
「んはぁ……あっ……あぁ」
自分の指の動きに合わせて、腰を上下に震わせる。漆原のモノを咥えた時のことを思い出すように。我慢できず、自分のモノを扱く。
タイルにもたれ掛かったまま、射精し、ため息を吐いた。
何故だか分からない。ただ涙が止まらず、シャワーを流し続けた。全て流れてしまえばいい。
春虎は強く、そう思った。
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