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#13
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しばらく優に手を引かれながら歩くと、一軒の家の前まで来た。
3階建ての大きな家で、真新しい雰囲気だった。その家の表札を見ると、そこには"山岡"という文字が。
え!ここって、優ん家!?
でっけぇー!!
「何してんだよ、入りなよ。」
俺は、しぶしぶ山岡宅にお邪魔した。
中は外見同様、広くて新しい感じがした。まだ家には誰も帰ってきていないのか、玄関には先に上がった優の靴しかなかった。
「2階の一番奥が俺の部屋だから、先に行ってて。」
言われるまま2階へ上がり、優の部屋らしき部屋に入った。
割とモノトーンな色合いの部屋だった。物も充実していて、一人部屋にしては広すぎる感じもした。
俺は優のベッドに腰掛け、部屋を見渡していた。
「部屋見すぎ。何も面白いものなんかないよ。」
優は1階からお茶を持って来てくれてた。
「いや、面白いっていうか。…優の部屋ってこんななんだーって思って。」
「普通の部屋だけど?」
「普通なのがいいんじゃーん!このベッドとか、優の匂いプンプンしてるし(笑)」
そう言いながら、ベッドにゴロンと横になって、ベッドに置いてあった掛け布団に顔を埋めた。布団や毛布から俺の大好きな優の匂いがして、とても落ち着いた。
このままここで眠れそうなくらいに。
ギシッ…
「……さっきから何なの?そんなに俺のこと誘ってんの…?」
頭の上から、聞いたこともないような優の低い声が聞こえた。
驚いて見てみると、優は少し怒ったようにベッドに手をつき、俺の動きを取れなくしつつ、上から俺のことを見下ろしていた。
「は、はぁっ!?///…そ、そんなことしてないし…!」
「じゃあ無自覚なんだぁ。…タチ悪。」
「な、何言ってんだよ…何怒ってんだよ…っ!意味わかんねぇって…!」
「だーかーらー…。……今日なんなの?学校にいるってんのに急に抱きついてきて俺の体まさぐるわ、帰りはキスだけして我慢しようと思ったのに武博のほうから誘うようなこと言うわ、ちょっとだけ二人きりでイチャイチャしたら帰らせてあげようと思ってたのに俺のベッドでゴロゴロしやがって、挙げ句の果てには俺の匂いがするだぁ?………ちょっと、やりすぎなんじゃねぇ?誘ってるとしか思えないんだけど。」
初めて優のことを怖いと思った。
ていうかていうか!!
優、ちょっとキャラ変わってないか!?!?
お前はそんなキャラだったのかー!?
「お、俺、そんなつもりじゃ…!」
「だから無自覚なんだろ?……いいよいいよ、…ちゃんとヤってやるからさ。」
そう言いながら優は、自分の顔の左側に伸びている長めの髪を、左耳に掛けた。
ドキッ
それを見たせいだ。
俺の心臓が激しく胸打ちだした。
変に色っぽくて、なんていうか…エロい。
普段の優はこんなんじゃない。
いつもは、ワイルド・クールっていうより、明るくて優しいっていうタイプだと思っていた。
……ギャップ?っていうのか?こういうの…。
しかも、今俺は優の下にいるわけで…。俺は全然動けないけど、優は俺に迫ってこれるっていうか…!
んあああ、ヤバい、もう、どうしよ…!
「何?武博、緊張してんの?」
「し、してない!してないし!」
「そんな真っ赤な顔してるくせに。…猿みたい。……自分は俺に好きなときに好き放題キスしてくるくせに、俺がしようとすると嫌がんの?俺だってしたいんだけど…?」
…何…?ほんと、優じゃないみたい…。
直視出来ない…。
調子狂う…!
「…ま、嫌がってもいいけど。するだけだからさ。」
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