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#56
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その後の俺と優との関係は、崩れたままだった。
光のことを知らない優に、言う言葉なんてない。
それに、想いが届いていないことを知ったら、何も言えなくなってしまった。
優も、俺が自分のことを避けていることに気付いているのだろう。
最初は話し掛けてくれることもあったが、俺が一方的に避け、逃げていたから、今では全く近づくことはなくなった。
付き合っていたと信じていた頃に比べれば、俺たちはなんて悲しいことになってしまったんだろう。
そんなことを1ヶ月程繰り返した頃。
12月に入って季節は冬になった。
辺りは真っ白な雪景色だ。
学校もヒーターが点き、外に出れば真っ白な息が見えるようになった。
そんな寒い冬に、俺たちの距離が再び離れてしまうようなことが起こった。
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