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説教
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「....はぁ、はぁ..」
「っ、..はぁ...」
幸いにも、誰も通ることのなかった路地裏に男二人の荒い息が響く。
..まじで、あり得ねえ。
ふらつく体をどうにか支えながら、密着している東雲の体を押しやる。
たった数センチ離れただけだというのにその距離さえ遠いのか、はたまた拒否られたとでも思ったのか、東雲は俺の前髪を流しながら距離を縮める様に顔を覗き込んできた。
「そ、園原。大丈夫?」
「大丈夫に見えるのか、アホ」
「う、ごめん」
本当にごめんと思ってるのか。
お前これ二回目だぞ二回目。
しかも街中だ。学校の敷地内とはわけが違う。
俺は何度もやめろと言った。
こんなコト、こんな所でやるべきじゃないし、俺は東雲にここまで許した覚えはない。
ちゃんと分かっているのか、と俺は口を開く。
「お前が俺のこと好きだってのは十分理解してるよ」
だから友達以上恋人未満なんていう、どこの少女漫画だと言いたくなるような条件を飲んだ。
「お前が俺のこと友達として見てないってのも理解してるつもりだ」
だけど、
「だけど、これは違うだろ」
俺のこと好きだって言うなら、どうして俺の意思を無視する行動をするのか。
発情期の犬かってくらい、簡単に人のこと襲いやがって..。
淡々と言葉を吐いていく俺に、どんどんと元気をなくしていく東雲。
...な、なんか俺が一方的に虐めてるみたいじゃねえか。
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