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痒い
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「・・・ぃ、イーチぃ、樹ぃ、起きな、あ、起きたっ」
「うん。イチ、声聞こえる?」
次に目を覚ました時、俺はベッドの上に張り付けられていた。
服を全て取り払われて、手足の拘束にゆとりは無く、文字通り大の字に。
「うおあえ」
糞ガキ、と言おうとしたが喋れない。
口に開口具の様な物が着けられている。
「お、それじゃあ始めよっか。春」
「よ、よぉし、イチ、僕のいう事をき、聞け」
樹より一歩前に出た春が、恐る恐るといった体で俺に命令する。
「はっ」
鼻で笑ってやった。
今更何されたってもうどうでもよかった。
剥がしたけりゃあ爪だろうが、皮だろうが好きにしろ。
「ほら、春」
「う、うん。僕のいう事が聞けないなら、こうする、ぞ」
痛みが走ると思い体に力を入れたが、予想とは違い春は何かを俺の口に放り込んだ。
次いで大量の水が注がれ嫌でも飲み下すことになる。
「すぐ効いてくると思うから、それまでに準備しとこ」
「分かった、やってみるね」
春はそう言うとおもむろに何かのボトルを取り出して俺の上にかけ始めた。
全部出し切るとそのまま俺の身体にそれを刷毛で塗り広げていく。
んだこれ・・・何かぬるぬるして・・・ん?
身体の表面にうっすらと痒みが生じる。
始めは刷毛でなぞられてくすぐったいのかと思ったが、違った。
直ぐに痒みは酷くなり、かすかな空気の動きすらもどかしく感じる。
「うぅ、はっああぅ」
ぎしぎしとベッドを鳴らして体を揺らすが、空気を動かして余計酷くなるばかりで全く意味は無い。
堪えられない程の痒みが体中の皮膚を断続的に覆う。
「すごいねこれ、樹、何が入ってるんだっけ」
「里芋のかゆみ成分を凝縮したやつだよ、春、触ってあげたら?」
「そ、そう、だね」
ごくりと生唾を飲んだ春が、ゆっくりと俺の身体に手を近づける。
「ぁうあっ」
触られた瞬間電気が走ったかと思った。
目の奥が熱くなり、余計に感覚が鋭敏になる。
少し慣れて来たのか春の指がそろそろと身体の上をなぞる。
「ぁああっ、はぁあっ」
「んーこのままだとちょっと煩いかもね、薬も飲ませたし・・・三番、猿ぐつわに変えて」
「はい」
どこに控えていたのか三番が俺の開口具を取り、猿ぐつわに変える。
そしてその間口元に気をとされていた俺は、春の動きを見ていなかった。
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