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喧嘩
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「・・・ねぇ、春、何でそんな事言わせてるの?」
俺はその時壁の方を向いていたが、樹が不機嫌な表情をしていたのは声色で分かった。
「樹だって言わせてたのにね、イチ、どっちの方が良い?」
春はあくまでも樹に返事はせずに、俺の耳元に口を付けてねっとりと抽挿を始めながら尋ねて来た。
俺は答えようが無かったので、少し大げさに喘いで返答できないことを示した。
だが、その反応に気を良くした春が樹を煽る。
「んっ、樹っ、僕の方が上手なんじゃないの?ほら、イチこんなに声出してる」
「おんなじだね、近くにいるから大きく聞こえるんだよ」
「そうは思わないな、やっぱり僕の方が気持ち良いんだよ。ね?イチ気持ち良い?」
「そんな事聞いたって気持ち良いとしか答えられないでしょ?躾したんだから」
春は答えるのを止めて、より深く俺の中に熱を突き入れる。
対して俺は、身体が快楽を拾うのに任せてただ喘いでいた。
限界が近いのか春がほとんど俺の上に乗り上げて、押し込むように上から激しく突いてくる。
そして樹と同様にしがみつくと、そのまま俺の中に精を放った。
「んんっ、はぁ、奥に、いっぱい出したよ、イチ、嬉しかった?」
俺は嬉しい、と答えるしかないのだが、樹がそれを遮った。
「ほら、春もう終わったんでしょ、ご飯食べよ」
「僕まだお腹空いて無いもん、もうちょっとこのままが良い」
「駄目だよ、早く抜いて」
「嫌だよ、もう一回できそうだもん」
「ずるいよそんなの、もう一回するんなら僕の順番でしょ」
俺の後孔に萎えたそれを入れたままの春と樹が言い合いを始める。
これは・・・どうしたら良いのか。
先ほど春はもう一回とか言っていたが、中に入ったままのそれが熱を持つ気配は無いし、大体布団を被っていたら三番からも見えないだろう。
となるとこいつらはただ単にやりたいだけ、という事になる。
それなら二人でやればいいのに、などと思っていると樹が「もういい」といって部屋から出て行った。
春は暫くそのまま俺にしがみついてじっとしていたが、おもむろに性器を抜くとそのまま服を着て部屋を出て行った。
俺は息を吐いて仰向けになる。
後孔から何かが漏れ出る感覚があり、気持ち悪かった。
「・・・三番」
「・・・」
「三番っ」
「あ、はい、何でしょうか」
「何でしょうかじゃねえよ、助けろ」
「あの・・・どういう意味でしょうか」
この爺蹴飛ばしてやろうか・・・無理か。
「ケツの穴に出されたやつ、どうすりゃいいんだ、指突っ込んで出すのか?」
俺は半ば破れかぶれになって訊いた。
「中に、出された・・・失礼いたしました。
タオルを持ってまいりますので少々お待ちください」
我に返ったように三番が動きだす。
・・・どうしたんだよ、さっきの話がこたえてんのか?
あの様子、どう見てもらしくねぇよな。
言われたくねぇこと言われて動揺してたところに、自分のせいだっつって目の前で俺が犯されて取り乱したってとこか・・・俺も言い過ぎたな。
三番が湯気の立ったタオルを持って戻って来た。
「あーおい、三番」
「何でしょうか」
「さっきは、その、悪かった・・・言いすぎた」
「・・・失礼致します」
「あ?てめぇ人があやまっ、んぁっ」
三番が俺の訴えを無視して後孔に指を入れて来た。
「中のものを掻きだしておりますのでご辛抱ください」
「おっ、いてめっ、はなっ、んっ」
三番は俺の様子を一切気にすることなく淡々と中のものを掻きだして、身体を清めた。
「部屋の後始末をする必要がありますので、移動します。暴れないでください」
言うが早いか俺の意見を聞く前に三番が俺の身体を持ち上げ、部屋の外へと連れだした。
想像以上に疲労がたまっていたのか、俺の身体はもう指一本動かすことはできず、腕の中で揺さぶられるうちに段々と眠気が襲ってきた。
「お休みになれそうでしたら、眠られて結構です」
何か聞き覚えが有んなぁ、と漠然と感じながら、俺は気が付くと瞼を下ろしていた。
「・・・何故、謝ったのですか」
薄れていく意識の中で、そんな言葉を聞いていた。
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