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ネツ
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「もしかして、体調が悪くて学校から帰って来たのか?」
父の問いかけの直後、体温計がなる。ジブンで見る前に父に差し出した。
父の顔から怒りのいろが消え、体温計から俺へと視線を移す。
正気に戻ったのだろう。
「38.5℃もあるじゃないか…。ごめんな、父さん、そんなことにも気づかずにまた春華のことを…」
父は怒ると感情だけで行動してしまう。酒を飲むと、さらに怒りやすくなって毎回という程俺にあたってくる。
だが、正気に戻るとジブンで犯してしまった行為に後悔し、それがストレスとなってまた怒りやすくなって感情だけで行動してしまう。
その度に俺は快楽という苦痛に絶えなくてはならない。
後悔に押し潰され、頭を抱えてうずくまっている父をおいて、俺は風呂に入った。
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