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新しい生活-2
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「んじゃあ、行ってくる。」
「…俺も出かけるから、送ってく。」
「お、おう。」
それなのに、こうやって毎朝律儀に、俺のことを高校まで送ってくれる。
距離を詰めたいのか、遠ざけたいのか
どっちなのか、俺にはさっぱりわからない。
「…今日、そんなに遅くはなんねーから。…行ってきます。」
「行ってらっしゃい。」
朝、こうやって見送られるのも
最近は当たり前になっていた。
今までなら、行ってきます、なんて
口にすることの方が珍しかったのに。
「佑都おはよー。お、今日も車?」
「まぁなー。過保護なんだよ。」
「例の居候だろ?」
「そうそう。」
学校について1番に話しかけてきたのは
俺の1番の友達、小日向凛[Kohinata Rin]
小学校の頃から一緒の、幼馴染だ。
「過保護なのに、今日夜平気なのか?」
「へーきへーき、朝言っといたし。」
「そっか。」
「いつも通り凛の家?」
「おう、そっちのほーが楽だろ。…愚痴、きいてもらうから。」
凛は最近、付き合っていた彼女と、別れたらしい。
凛は、なんかうまくいかねーんだよなー、と言っていたけれど
顔もいいし、頭もいいし、優しいし
どこがだめなのか、俺にはさっぱりわからなかった。
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