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返事2 梅田賢人side
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僕は、子供の頃からかテレビはあまり見なかった。
しかし、自分が指導した生徒が茶道をするなら、見てみよう。と久振りにテレビをつけた。
テレビに映る生徒は、ドラマの役のせいか自分の知らない人のようだった。
自分が見たことがある姿は、間違ったところを注意すると悔しそうな顔をし、逆に全部お点前が出来ると嬉しそうな顔をし、自分の作った料理を美味しそうに食べてくれる。そして、料理も上手。そんな、喜怒哀楽が溢れている人だ。
ドラマが終わると、すぐバラエティ番組が始まった。
そして、ゲストとして登場したのは、生徒だった。
僕は、ドラマが終わり次第消そうとしていたテレビを釘付けで見る。
バラエティ番組を見てもやっぱり知らない人のように感じた。
大体あまり喋らずに、司会者からふられた時だけ喋る。
喋り方も、いつもより落ち着いている。
僕は、それを見てなぜか悲しい気持ちになった。
そして、最後の日に言ってしまったのである。
今なら分かる。何故悲しくなったのかを。
知らない人だと感じると、何も関係がないように思ってしまうから…。
どうしてもあの人と何かしらの関係が欲しかった。
そうか…、これが、
恋か。
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