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隙を魅せて。15
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了承の言葉に力を緩めた。
その瞬間、結城が笑みを溢す
「油断大敵ですよ、先生」
「なにっん?!」
突然のことに目を見開くと結城にキスされていると認識する
「んん!っん」
必死に抵抗するが見た目以上に力が強く、まったく歯が立たない
「抵抗するだけ無駄ですよ、誰も助けには来ません。」
「っ…なんでだ、気持ち悪い!触るな」
器用に心咲のネクタイを引き抜くとそのまま腕に結び付ける
シャツのボタンを徐々に外していき、肌を露にさせる
「っ!やめろ!」
「暴れないで下さいよ、これから気持ちいいことするんですから…」
「やめ!なにすんだ」
「分かってるでしょう」
はだけたシャツの間からゆっくりと肌に手を滑らせる
「っ、」
「敏感ですね」
「黙れ」
クスッと笑うと結城は舌で執拗に突起を扱う
「っっ!やめ」
「ここ、弱いんですか?」
「っまえ!こんなことして、ただじゃすまないぞ!」
「五月蝿いですね、先生」
「んん、っめろ」
「った、噛まないで下さいよ」
必死に抵抗する心咲は結城の唇に噛みつく
「っあ!」
「そんなにここがいいんですか?」
男が一番弱いとこ。それを細かく扱く結城の手に覆うことのできない口から小さく声が漏れる
「っ…ぁ、ぅん…ふ」
「勃ってきた…」
「やめ、も…」
「苦しいですか?なら、楽にしてあげます」
そう言うと、ベルトを外しズボンと下着を下ろす
「っや!結城!」
「っわー、どろどろ…これなら慣らさなくても入りそうですね」
「!!」
結城の自身が宛がわれた瞬間、心咲は息を飲んだ
悔しさと困惑が入り混じって自然に涙を流させる
「っゃめ…っだ」
「それ以上その人に妙なまねしたら、テメェ…殺すぞ」
「!!」
「会長!?」
開いた音など聞こえなかったが確かにそこにいる類の後ろの扉は開いていた
言葉は静かだが明らかにキレている。
その証拠に開いた扉を閉める音が尋常でないほどの響きを示した
「なにしてんだよ、結城」
「は、見てわからないんですか?」
「だから、なにしてんだっつってんだよ」
「はは、なんですかそれ会長って不良みたいですね…猫被ってたんですか」
「今はんなこと関係ねぇ!テメェ…こんなことして生徒会に、学校にいれるとおもってんのか?」
「あんただって、怒りに任せて僕を殴ったりしたらいられなくなっ──」
骨と骨がぶつかり合う音が生徒会室に響き渡る
「勝手にしろ、もう関係ねーから」
「ッゲホ!は?」
「辞表出してきたんだよ、だから今日限りで俺は生徒会長じゃなくなる」
「は、だからどーなんだよ!」
「お前を半殺しにするのなんか、わけねぇって言ってんだよ」
「っ」
「出てけよ…ここから出ていけ」
「そんな権利、アンタには」
「出てけ」
鋭く結城を睨み付ける瞳には光がなく、このまま長居すればただじゃすまないと悟ったのか結城は服を整えながら生徒会室を後にする
「はぁ…」
「……」
「大丈夫ですか?」
「っ、あぁギリギリ」
「すみません、俺がもっと早く来ていれば」
「お前のせいじゃない、俺が不注意だったんだ」
「けど!」
「それより、この格好どうにかしろよ…結構…恥ずかしいんだぜ?」
心咲は頬を染めながら苦笑いで懇願する
「っはい…」
類は心咲の姿に目を逸らしながら縛られた腕を解いてやる
「…その、ありがとな…ホント挿れられたらどうしようかと思った…お前のお陰だ」
「……」
「礼言ってんだから反応しろよ、一人事みてぇだろ」
「…」
「ありがとって、西園寺」
「褒めたら、言うこと聞くって思ってるんですか」
「え?」
「阿久津先生に言われたんでしょう?褒めてやれって……今も、本当は抱かれたかったんじゃないんですか?」
「ば、馬鹿なこと言うなよ!抱かれたい訳あるか!それになんだよ!なんで嘘なんかつかないといけないんだ!」
「どーだか」
「んだよ、その態度……じゃあなんで助けたんだよ!俺が嫌がってみえたからじゃねーの!?」
「別に…俺がそーなるの嫌だっただけです」
「お前何がしてんだよ…俺になにさせてんだよ」
こいつが何考えてんのか、全然わかんねぇ
溜め込んだ涙が溢れ出し頬を伝う
「強引かと思ったら一歩引いて、荒いかと思ったら優しくて!訳わかんねぇ!!」
「……」
「それに、辞表ってなんだよ!お前、俺のこと好きだから生徒会入ったんじゃねーのかよ、接点だとか言って結局俺のことどうでもいいってことじゃねーか」
「………いいんですよ、もう」
「いいって…何がいいんだよ!もうってなんだよ!」
「阿久津先生に言われました…俺が好きでも相手が嫌いなら俺は…諦める努力をするしかないって…」
「…っ…」
「その通りですよね…だから諦めます。今まで迷惑かけてすみませんでした」
「っ、それでお前はいいのかよ…」
「すぐにって訳にはいかないでしょうけど、諦めることは可能だと思います。」
「だからって生徒会やめるほどじゃねぇだろ」
「これで、俺たちは本当に関係ないんです。先生が俺に構う必要もなくなる…嬉しいでしょう?」
「っ…っ…」
「はぁ…その顔最後には反則だろ…また期待しちゃうじゃん」
クスッと笑うと心咲を見つめる瞳は困ったように色を濁らせていた
「……」
なんで、涙止まらないんだろ…
悲しい…のか? いや、少なくとも嬉しいではない
「先生…さよなら」
「っまっ!」
いつの間にか心に鍵をかけて、知らないうちにレッテルを張り付け愛だの恋だのの感情を分からないものとしてきた。
けど、それは気付かないふりをしていただけで本当は分かっていたのかもしれない
だから、手を伸ばして触れる冷たい扉は俺に…
何も残してはくれない
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