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会長と嫉妬
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「ちょ、蓮、なにそのブッサイクな顔」
彼は禾山琢琉。
アイドルのタキュだ。
珍しい、髪結んでる。
綺麗な顔が目の前にある。
「いっつもかわいーかおしてるもん」
「何?眠いの?」
「眠くないもんん…」
会長にフラれたなんて誰が言えるかよ
琢琉が俺の前髪をクリップで留める。
「お前のブス顔晒すのもいーけどな」
そう言いつつも、アイシャドーを取り出す。
「俺の周りに立つ奴は輝いてるやつじゃねーとダメなんだわ」
少し薄めのオレンジで下まつげ辺りを塗る。
「いーじゃん。どーせ俺ブッサイクだし…」
濃いオレンジでクマを隠す。
「あ?何言ってんの。お前可愛いよ」
鏡を見せられる。
あらあらクマがなくなってる。
でもキラキラし過ぎてないかな?
「何スカ?告白っすか?」
唇を尖らせると、
「うわうっざ」
と返されてしまった。
唇にはピンクのリップを塗られる。
何で女子みたいなことされてるんだか。
「石渡!生徒会長が!」
誰かの声が響く。
ガタッ
「会長!?」
教室の前に会長が立っていた。
「蓮」
琢琉が俺の髪からクリップを取る。
急いで扉に向かった。
「なんだ、そんな可愛い顔して」
琢琉が勝手にやったアイメイクのことだろう。
「かかかかかか、会長、どうしてここに…ていうかなんで、俺のこと」
「蓮、話がある」
会長の真剣な顔。
今は会長と話したくないのに、そんな顔されたら断りにくい…
「すみません。会長。蓮は俺といちゃいちゃする予定なので後にしてもらえますか?」
「琢琉様!?」
「会長に何を…!」
俺たちの周りでざわざわしてる。
俺は何が起きてるのかわからない。
「そうか、邪魔したな」
悲しそうな顔をして去っていく会長。
「え?」
何で会長もう帰っちゃったの?
俺、会長のこと大好きなのに。
足が震えて追い掛けられない…
どんくさい自分が大嫌い。
「そんな可愛い顔すんなよ」
ずびずびと俺が泣いているのに抱きしめてくる琢琉。
あれ?こいつ橘兄弟と噂されてるのに。
これ浮気じゃね?(いじめ 反対!参照)
「大丈夫。これで会長が俺と一緒にいることを嫉妬したら、会長はお前のこと好きってことだから」
琢琉は俺のことをしっかり抱きしめて耳元で囁いた。
会長、嫉妬してくれないかなぁ…
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