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恋人をデートに誘うには
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俺、石渡蓮は、恋人をデートに誘えず、3時間ベッドに篭っている。
どう誘おうか…。
『今度…デートしませんか…?』
んー…違う…な。
良い感じだけど、ちょっと…。
あ、今日のこと謝んなきゃ!
でも、どう謝ろう…
みたいに悩んで早3時間だ。
「そうだ、多木崎に聞こう」
プルルルッ
『先輩?どうしたんですか?』
「や、その…」
先輩が後輩に、デートの誘い方を教えてくれなんて…聞きにくいな…
『もしかして、会長のことまだ誘えてない感じですか?』
「…」
何こいつ…何でわかんの…?
『ハァ…図星…。先輩、悩む必要ないですって。俺たちとダブルデートするから一緒に行こうって言えばいいだけです。』
「ほ、ほんとに…来てくれんのかな…」
『……先輩って、変なとこ鈍いですよね』
「え?鈍い?」
『じゃ、よろしくお願いしまーす』
プツッ
切られた。
鈍いって何だよ…運動神経は少しだけ自信あったんだけど…。
てか、どうしよ…誘えるかな…
多木崎に見放されたし…
孝也の連絡先を開いて悩む。
今電話かけても大丈夫かな…
まだあの人と一緒かな…
…………。
楽しんでたら、邪魔だよな…
でも、孝也が付き合ってんのは俺だ。
勢いよく起き上がると、ベッドの上に正座する。
よし。掛けよ。
プルルルッ…
緊張する…
プルルルッ…
どうしよう…出ないよ…
プルルルッ
やっぱり…無理か
『蓮?どうした?』
「へ?」
『ん?蓮?』
で、出た…
「孝也、何で…」
何で出た?あの人と一緒じゃなかったのか?それとも優先してくれた?でもコール長かったし…悩んだんだよな…悩んだなら出なくても…
『蓮?どうした?』
「え、あ…」
何で泣きそうになってんの、俺。
「しっ、し、しし失礼します」
プツッ
コール長い時点で気付けよ、ばかだな
孝也はあの人と楽しんでたんだ
邪魔したら余計に嫌われるのに…
今頃、悪口言ってたりして…
「蓮」
え?
後ろを振り返ると、スマホを持ったまま孝也が立っていた。
この様子を見るに、俺からの電話の後、すぐに駆けつけてくれたんだろう。
「何で、孝也…」
「様子がおかしいから見に来たんだよ。部屋が近くて良かった…。…何だ、泣いてんのか?」
孝也は俺に寄ると、涙で濡れた俺の頬を拭った。
「何かあったのか?」
俯いたままの俺の顔を覗き込む孝也の顔は優しい微笑みだった。
気がついたら、抱きついてた。
「…蓮…」
孝也は抱き締めてくれた。
「何があったか、話してくれるか?」
「……カオルさん…やだ…」
「カオル?何かされたのか?」
「されてない…でも、孝也と距離が近かったから…、その…、やだ」
孝也は俺の頭を撫でると、
「そうか」
と呟いた。
「ごめん、孝也のお友達なのに…」
「ああ、いいんだ。それに、友達じゃないしな。」
「え?」
顔を上げると、
「俺の親父が勝手に付けたボディーガードだよ」
んえええええええええ…
弱そう…てか、ボディーガードに嫉妬した俺って…えええええ…
「何だ、口パクパクして……。あ、ちゅーってことか?」
孝也は、ちゅっと俺の唇に吸いついた。
「やっぱり、柔らかいなお前の唇」
いや、どこのエロジジイだよ。
戸惑ってるやつにちゅーするかよ普通。
大好きだから受け止めるけど。
「それで、電話の内容は、このことか?」
「…んーん。違う」
「じゃあ、何だ?」
「だ、だ…だぶ、だぶ、る…」
「ダブル?」
「で…でー…で、、で…」
ああ、頭がグルグル回る。
「ダブルデイ?」
「ダブルデートを多木崎のカップルとすることになって孝也を誘おうと思って電話したらなかなか出なくて諦めて切ろうと思った瞬間に出てくれて嬉しかったけどコール長いのは悲しかったしもしかしたらカオルさんと楽しんでたのかなとか思ってたら泣けてきちゃって切った」
は、早口になっちゃった…
言った後は恥ずかしくて孝也の首筋に顔を押し付けた。
「蓮…お前って本当…かわいいやつだな」
「恥ずかしい…ばか…ボディーガードならそう言えよ…」
「すまん…」
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