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☆10000アクセス突破☆おまけ付き
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アクセス数が10000を突破しました!
ありがとうございます!
他の作者の方々の小説は、本当にわかりやすく細かく書かれていて、脳はどうなっているのかと気になりました…
どうしてそんなに文才能力があるのでしょうか…?もしかして…国語のテストは100点だったのでしょうか??
小説を書いていらっしゃる方々は、文才能力がありますが、漫画やイラストを描いている方々は画力がありますよね!
私もどちらか欲しかったなぁ…
イラストはもう、人間にすら見えないのでやめておきますね(汗)
続いておまけです。
今回は、客観的な視点からの物語となっております!初めてです!いつもなら、攻めか受けの視点で書くので!
ほわほわと和んでくれましたら、嬉しいです。
********************
昔々ある町に、魔女と人間の男が、仲睦まじく暮らしておりました。
当時、魔女狩りが世界各国で行われるようになり、彼女もまた、男と隠れながら住んでいました。
ある日、魔女が男との間に男の子を産みました。
その赤ん坊はディートと、名付けられました。
「ディート…お前はこれから、たくさんのことを学んで生きなさい。私達は、お前を傍で見守ることはできません。けれど、天の世界からイエスと共に、見守っていますよ。」
魔女は、ディートにそう誓い、男と共に天国へ旅立ちました。
ディートは1人で、生きなければならなくなりました。
それから、ディートは男の妹夫婦に育てられました。妹夫婦は子供に恵まれず、ディートを引き取ってから、自分の子供のように大変可愛がりました。
ディートは立派な18歳の青年になりました。
「ディート…君はどうしてそんなに頭が良いの?僕なんか、家庭教師を17人つけているのに、全く頭が良くならないんだ。」
小学校から友人になったラインが、困った顔をしてディートに聞いてきます。
「何を言っているだい、ライン。17人もの家庭教師なんて、家計に悪すぎる。今すぐやめたほうが良いよ。それに、君は頭が悪いわけじゃないよ。頭のネジを緩め過ぎているだけさ。」
ディートがノートを片付けながら教えてあげました。
「ふーん?そうなのかい?ああ、そういえば…今日、僕の家でパーティーがあるんだ。君もどうだい?」
ラインの家で行われるパーティーは、ディートにとって、堪ったものではありません。
女共とラインがうるさいのです。
「ライン…パーティーなんかやらないで勉強をしたらどうだい?」
「えーっ!でも、ディートも勉強ばかりじゃなくて、パーティーの作法も学んだほうが良いよ?ほら、来るだろう?」
「ハァ…俺は…ああ、カルラに料理を教える約束をしていたんだ。すまないが、また誘ってくれ」
「それは昨日のパーティーを欠席する理由に使ったよ。また海鮮料理を近所に披露するのかい?」
「チッ……ああ、そうだ。ハンナとダンスのレッスンが…」
「それは先週聞いたさ。」
「今日もレッスンして何が悪い?」
「残念ながら、ハンナはコルネリエと日本へ渡ったようだよ?」
「(; ・`ω・´)ナン…ダト!?」
ラインはディートの腰にするりと腕を回します。
「今夜は帰さないよ、ディート」
ぽそりと濡れた声で囁く事で満足したのか、ラインは離れて行きました。
「高熱出ないかなぁ…」
ディートは切実に、神に願いました。
《おお、神よ…我をラインから助けたまえ…》
何故、切実に願ったかというと、心の準備が出来ていないからです。
********************
「やあ、ディート。遅かったじゃないか。下町は混んでいたのかな?」
「ま、まあな?お前は人で溢れかえる町を見たことないだろうがな?とても賑やかで…」
「まあまあ。僕の家も美しいだろう?」
さあ褒めろと言わんばかりの笑顔で、ラインは話します。
《無断欠席が妥当だったな。》
そうディートは思いました。
《風邪をひくために、氷水に浸かっていて遅れたなんて恥ずかしくて言えないな…。》
ディートはそう思いながらも、ラインに続いてラインの家の中へ入って行きました。
「ディートさぁん。カルラから聞きましたよぉ〜?お料理を近所の方々にもお振る舞いになさったんですってね?素晴らしいわ!」
「へぇ!そうなんですの?私も食べてみたいわ!ディートさんが作るなんて、さぞ美味しいのでしょうね!」
《ほら出た。クソ褒めてあげる自分が可愛いやつ。》
ディートは顔を引き攣らせて言いました。
「すまないね、材料を持ってこなくて」
「何を言っているんだ、ディート。ここは僕の家だぞ?台所の面積は君の家の何倍もある。だから材料も君の家の何倍もあるんだよ?それに、好きに使ってくれて構わないけど?」
「…包丁は自分の物が良くてね。皿もティーカップもだ。」
「そうかい…それなら無理そうだね。」
ラインはしぶしぶ諦めることにしました。
本当にディートの料理が食べたかったのはラインだったのです。
「ディート…」
ラインは女共を帰すと、ディートを家から連れ出し、アプローチに呼びました。
「綺麗…」
ディートが目にしたのは、下町にある家々たちの光。それが、とても良い眺めでした。
「海まで、見えるんだな…」
ディートは、今まで溜めてきたストレスを解消できるような気がしました。
「ディート…」
その時、ラインが被さってきました。
「ら、ライン!?ここを何処だと思っている!」
「ディート…何で僕の気持ちに応えてくれないんだ?」
ディートの耳に聞こえたのは、いつもの余裕のあるラインの声ではありませんでした。
やっと絞り出している…そんな声でした。
「ライン…?……何かあったのか?」
「ディート…」
ディートはラインの顔を見ようと体を捩るのですが、ラインがきつく抱き締めているため、表情を伺うことは出来ません。
「ラ、ライン…その…」
「何だい…応えてくれる気になったのかい?」
「え、何を?あー…そうじゃなくて…部屋に行かないか?」
「え…。」
「何だか寒くて…やっぱり秋の夜風は冷たいな…」
「そ…そりゃぁ、大変だ!さあ、これを着て!」
ディートが部屋に行きたいと言ったので、ラインは少し興奮しています。
急いで自分のジャケットを脱いで、ディートの肩にかけてあげました。
「ハハッ…お前は背が大きいからジャケットも大きくて温かいな。」
「…へっ!?」
ほわっと笑ったディートにラインはもっと惚れてしまいました。
《今日のディートはどうしたんだろう…もしかして、僕を誘ってる…!?今までのは焦らしていたの?……心の準備をしておかないといけないじゃないかあっ!》
「ラインの部屋…久し振りに来たな…何だかすっかり変わってしまったね」
「そうかい?ディートの部屋みたいに本がたくさんあるわけじゃないから、家具がスルスル動かしやすいんだよ」
「あ、ベッド…」
《ディ、ディートが僕のベッドに横たわってる!チャンスなのか!?チャンスだと思う!?僕はチャンスじゃないとは言い切れないと思う!》
「ディートぉ!」
ラインがディートの隣にダイブした時です。
「ライン…身体が熱い…」
息苦しそうなディートの声がしました。
「ディート?どうしたんだい!?ディート!?」
ディートは荒い呼吸を繰り返しています。
「お父様!!」
ラインは町で1番の医者である父を呼びに行きました。
《なんで今更熱が出るんだよ…せっかくラインと2人きりだったのに。》
ディートは、小学校の頃からラインに惚れていました。
周りの子は何でも出来てしまうディートを妬んだりする中、ラインだけは話したり遊んだりしてくれたからです。
今、女の子達がディートを頼ってくれるのも、ラインのおかげだとディートは分かっています。
「ライン…」
《早く戻ってきて欲しい》
そう強く思うと、ラインが父を連れて、来てくれました。
「熱いな…こりゃ大変だ」
「お父様!何とかしてください!僕の大切な人なんです!」
「落ち着きなさい、ライン。ただの発熱だよ。ゆっくり休んでいればすぐに良くなるから。お前は氷水を入れた桶とタオル2枚を持ってきなさい。あと、ママに林檎を剥いてもらって。」
「わかりました!」
《あ…またラインが行ってしまった…》
熱のせいか、感情が上手くコントロールできず、ディートは泣き出してしまいました。
「ディート君?どうしたのかね?」
「俺…ラインのこと、すき…なのに…っ……いつも、誘い断って……せっかく、の…パーティーなのに、熱出そうとして…氷水に浸かってきて…」
ディートのその言葉を聞いて、ラインの父は穏やかに話しました。
「ディート君…。無理はしなくて良いのだよ。ラインは、君が一緒に居てくれる…それだけで嬉しいんだ。毎晩夕食の時に話してくれるよ。『ディートは僕の大切な人だから、僕が幸せにしてあげるんだ』ってね?」
「え…ディートが?」
「そうさ。『誰も僕を叱ってくれないけれど、ディートだけは僕をちゃんと見てくれて、厳しくしてくれるんだ』って。だから君の前だともっとふざけてしまうんだね。君は君のペースがある。ラインにもラインのペースがある。ラインはせっかちな部分もあるけれど、君は慎重に決めたいんだろう?」
ディートが頷くと、ラインの父は笑いました。
「でもなぁ…ラインに『待て』は長く続かないぞ?」
「お父様!!持ってきました!ってディート泣いているのかい!?お父様!ディートに何をしたのですか!」
「おお、怖い怖い。ライン、2枚のタオルは交換しながら使いなさい。濡らしてからディート君の頭に乗せてあげるんだよ。それじゃ、私はこれで。」
早口で説明して急ぎ足で父が出て行くと、ラインはディートに向かいます。
「お父様に何か言われたのかい?それとも何かされた?どこか痛いのかい?」
必死にディートを心配するラインは、ディートから見ると犬のように、とても可愛らしく見えました。
「ライン…ずっと傍にいろよ?」
「ディ…ディート…それが君の応えかい?」
「そうさ。」
「ディート!!僕ずっと傍にいるよ!!」
それから2人は、町の外れで仲睦まじく、暮らしました。
-end-
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