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1話目
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「兄貴」
入り口に目をやると、まひろが紙袋を持って立っていた。
「ああ、まひろ。もう学校終わったの?」
「ん。」
俺の弟、河野まひろ。
高3のくせに、社会人の俺と同じくらいの身長で、実の弟ながら、かなりのイケメン。
反抗期なのか、高1からすっごい無口になってしまった。
まひろは、店内に入ってくると、俺に紙袋を押し付けた。
「わわっ、まひろ。待って。俺、休憩まだなんだ。」
「何言ってるんですか、河野さん。可愛い弟さんが来たんですから、ここは俺たちに任せて、もう休憩してくださいよ。」
「誰がかわい」
「わー!ありがとう!じゃあ休憩させて貰うね。」
後輩の寺本君がヒラヒラと手を振って見送ってくれる。
彼はいつも、まひろを可愛いという。
まあ、可愛いけど、まひろ自身は可愛いと言われるのを嫌っている。
そりゃ、可愛いよりカッコイイの方が合うからなぁ…。
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