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第2話
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「部長、そろそろお時間です。」
「あ、もうそんな時間か。じゃあ、行ってくるよ。みんなは、仕事終わらせたら帰っていいから」
「はーい。お疲れ様でーす。」
人気のあるらしい(?)イラストレーターとは、どの様な人物なのか…とても興味が湧いてくる件だ。
ここか…。
ホテル…だよな…怪しいホテルじゃないな…。
確か芹沢で通れる様にしてあるとか…。
「すみません、芹沢です。」
「はい、少々お待ちくださいませ。…お待たせいたしました。707号室になります。こちら、ルームキーです。」
カードを渡される。
イラストレーターが女性だったらホテルに2人きりは不味くないか…?
コンコンッ
「はーい?」
んむ?男声?
「渡辺です。」
ガチャッ
「うお、綺麗な顔してる。」
え、初対面でそれ?
「ありがとうございます…?」
そちらもかなりきれいですけど…
「入って〜」
今までも描いていたのであろうキャラクターがパソコンの中で寝ている。
「ああ、これは新作アプリのキャラクターですよ。」
「お忙しいんですね…」
だから、俺1人だけが呼ばれたのか?
「いや、全然。3時間あれば全員描き終えますよ。」
「さ、3時間ですか!?」
そんな短い時間だけで、描けるのか…。
「申し遅れました。渡辺です。」
名刺を渡すと、芹沢さんも名刺をくれる。
芹沢敬司
萌えキャラもしっかりプリントされている。
「お宅のポスターでしたっけ?あれ、描いても良いですよ。」
「本当ですか…?」
「ええ。タダでは描けませんけど。」
芹沢さんがニヤリと微笑む。
「あ、もちろん給料はしっかりと…」
「いえいえ、要りませんよ〜。お金なんて。俺、渡辺さんに頼みたいことがありまして。」
「私に出来ることなら」
「俺の旦那になってくれません?」
2050年。
法律が改正されると同時に、同性婚が日本でも認められるようになった。
また、科学医療は進歩し、男性でも妊娠できる薬が出来上がった。
「中学の時、元彼に冗談半分で飲まされちゃって。そしたら、マジで妊娠すんのかよきもちわりーって逃げられちゃって。」
芹沢さんは、俺の膝に向き合う形で座る。
「渡辺さん…ダメですか?」
知り合って15分。
名前を知って5時間30分。
こんな展開アリですか?
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