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第11話
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いよいよ、彼の家へ遊びに行く日だ。
親には、図書館で勉強してくると嘘をついた。
嘘をつかなきゃ、休日は家で勉強させられるから。
普段着なんて、持ってないけど、昨日、姉が買ってきてくれた。
『初デートがお家デートなんて羨ましい!あんたはあたしの弟だからね。緊張しないでリラックスして行くのよ。』
そう言って、服をくれたのだ。
デート…じゃないと思うんだけど…
「亮太!」
彼がブンブンと手を振っている。
遠目から見ても明らかに高い身長。
整ってる顔、おしゃれな服、長い手足。
眩しい。かっこよすぎる。
「ごめん、待たせちゃったね。」
「ううん!俺、亮太とデートできるって思ったら居ても立っても居られなくて!三時間前からここにいる!」
へ?
「こ、これ…デート?」
「え、違うの…?」
「三時間前から?」
「うん」
ボッと彼の顔が真っ赤に染まる。
デートって…えっ…
顔が熱い。
多分、僕の顔も真っ赤だ。
「お、俺、勘違いして、ご、ごめん!」
「え、違、あの…ごめんね。デートだったんだ…」
何だか僕たち、マヌケだ。
「で…デートは、亮太のす、好きな人とだよな!でも、俺男だし、好きな人じゃ…ないし、キモかったな」
「そ、そんなことないよっ…学武、かっこいいし、優しいし、一緒にいて楽しいし、大好きだよ!」
こ、告白みたいになっちゃった…
「えっ…」
彼はもっと赤くなった。
「亮太にそんなこと言われると、俺…調子乗っちゃうんだけど!?」
「僕も、デートって言われて、調子…乗っちゃうよ?」
「暑さと亮太の可愛さで頭ダメになりそう、俺。死んじゃうわ、俺。」
「え、そしたら僕、看病するね?」
「あ、ダメだこれ。結婚しよ。」
「僕まだ17歳だから結婚はできないよ?」
ぎゅっと抱きしめられる。
あの匂いだ。
「18になったらでいい!俺が養うからっ!」
「うん」
暑いけど、彼の腕の中は心地よくて。
制汗剤の向こうにある、彼の匂いがすごく落ち着く。
姉さん、僕たち…両想いでした。
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