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喋れない
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ガチャーー…
「…こんちわ〜…今日もお邪魔します〜……」
「お、来たね逢坂くん〜おつかれ〜」
午後に入ってとりあえずまた校舎内を撮っていたけどやっぱりなんか気分が乗らなくてまたここの研究室へと来てしまった。
相変わらず笑顔の酒井教授が出迎えてくれる。
なんかもう気分的には行きつけの居酒屋に来ている気分だ……(※大間違い)
ドサーーっ…
「ふぁぁ〜、、、なかなか大学って難しいっすね〜……」
いつものソファにドサッと腰掛けて、大きなあくびをしながらそういう。
「…ははっ、やっぱり難航してる?疲れるでしょ?コーヒー淹れようか?」
「あー……はい……、結構しんどいっすね、。…まぁ、依頼で受ける仕事はいつもこんなんなんすけどね、。、ありがとうございます、、」
「…まぁね〜。…君は結構アーティストに近い写真家だからね。…砂糖多めでいい?」
「あ、はい、あざす。」
酒井教授はそう俺に相槌を打ちながら、いつも通りコーヒーを淹れてくれる。
……あって数日だけど、やっぱりなんつーか心地いいわ…。
立川さんも、酒井教授も、…なんつーの、やっぱり年上の大人は安心感がある。
「…酒井教授って何歳なんすか?」
不意に気になってそう聞くと
「、え?何急に…。笑…まぁ、54だけど…笑」
と、言いながら俺にコーヒーを渡した。
…出ました〜安定の50代〜
ザッと俺の年齢の二倍ちょい。
やっぱり経験豊富な大人は良いです。キリッ
「…ぁあ"〜いいなぁ"〜〜俺も早く50代になりたい"〜〜〜」
…50代になれば、きっと何かが変わってる気がする。
……その頃には俺は言葉と打ち解けてんのかな、、
「…ちょっと、本当どうしたんだい…笑…大丈夫?笑」
「んー……なんもないっす…、、いや〜……コーヒーうめぇな、って思って。」
適当にそう受け答える。
真夏なのに、クーラーのガンガン効いたこの部屋でホットコーヒーを飲む。
なんだかその暖かいコーヒーが心に沁みた。
……というか、あれ……
「…今日、人少なくないっすか?」
何の気なしに部屋を見渡すと人が明らかにいつもより少ない。
「…あ〜…今、授業中だからね、大学生と院生はみんな他の授業受けに行ってるよ」
…あぁ、なるほど…、、でも
「……で、やっぱり、あいつも来てないんすね」
俺の視線は研究室の奥で、やっぱりそこにあるのは沢山の観葉植物だけだった。
「…あぁ〜ミヤくん〜?まぁ、彼もれっきとした院生だからね、授業受けてるんだと思うよ、」
酒井教授はチラッと俺の視線の先を見るとそういって眼鏡をかけて新聞を読んでいた。
「…ふぅん……」
しかし、
「……まぁ、でも今日はちょっとおかしいかな」
酒井教授は新聞をめくりながらそう話を続けた。
「何がっすか、?」
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