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蜂の死骸と不死身の言葉。
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カシャカシャ……
「…………。」
カシャッ…………
「……。」
そんなことを思いながら黙って街を撮り歩いていると、都が隣を歩くだとかなんとかさっきは可愛く言ってたくせに、今は俺の周りを俺のことを全く気にしないでフラフラと自由に動き回り始めた。
……まぁ俺が無言でずっとのろのろ歩きながら撮ってるから都からしたら鬼のように暇なんだろうけど、……(強制的に連れてきたわけだし)
…でも、俺の事を気にしないでフラフラしてくれてるお陰で都のことを自由に撮ることができるという…ふふふ、、、
道案内もここら辺の事をなんも教えてくれない代わりに最高の特権を得た気分だ。
……しかも結構シャッター切る音が路地に響いてるはずなのに都には全くそれが聞こえてないようで一切振り返ったりそういう素振りを見せてこない。
…………今だって路地沿いの塀から飛び出る朝顔をジッと見上げたままだ。
……でも都の真っ白な陶器のような肌にその朝顔の青紫が映えて、…それがまた息をのむほど美しい。
カシャカシャカシャ……
……あゝ、……なんでこいつはこんなに魅力的なんだろう、…
…………今まで慢性的に抱えてた憂鬱もこいつを撮るとそんなことを考えてたことすら忘れてしまう。
むしろこいつがいない写真を撮ることに不安を覚えてしまうほど、俺にとってこいつのいる光景はぞっとするくらいの感動と安心を与えてくれた。
もし、……
……こいつが俺にもっと感情を伝えてくれたら、……
……こいつがもっと俺と近い存在になったら、……
……そしたらどんだけ良い写真が撮れるんだろう…
そんなゾッとするような欲望までこいつといると生まれてきてしまう。
あーあ、…。
俺こんなキャラだったっけ、……?
……はっ、…笑 ……よくよく考えると超気持ち悪りぃ笑
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