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坂道
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ジャァァァッ
始まった。
クライマーたちの見せ場、裏峰ヶ山に入った。
僕や巻島さんも動き出す。
「さあっ、勝負っショ!坂道ィ!」
巻島さんが前に出る。
「夏のインターハイ、個人総合優勝の小野田坂道がどれだけ強くなったか見せてみろっショ!!」
知っていますか巻島さん。
〝坂道〟
あなたにそう呼ばれるだけで僕はどんな壁でも越えられる気がするんです。
「はい!!全力で走ります!!」
ペダルを全力でまわす。
前にいる巻島さんだけを見て、背中を追いかけて…。
「速くなったなァ、坂道ィ!」
「はいっっ!」
気付いた時には残り5km。
先頭は僕と巻島さんだけだった。
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