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怯える
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「これどうですかぁ!!」
少し服を見て「うーん」と望勇が唸っていた頃、
さっきの店員が服を持ってきた。
…うん、手の上にある服を見ただけでわかる。
((明らかに可愛い系の服だ))))))
「えーと…ボク、かっこいいのがいいです…」
流石に服が可愛い系だとわかったのか
望勇がそうやんわりと拒否する。
…まぁ可愛い系のほうが似合うと思うが…。
「えー??まずこっちきてみよーよ!
そしたら飴あげるからさ!」
店員の女がそう言って望勇の腕を引っ張る。
_ビクッ
大きく跳ねて震える望勇を気にせず引っ張って歩く。
「おい、離せよっ」
慌てて店員の手を払って望勇を引っ張り俺の元へ戻す。
こいつは…まだ虐待の恐怖があるんだって。
平気なフリしてるけど、やっぱ怖いんだってわかった。
店員は「え?」と手から消えた望勇を見て
はっと息を飲む。
「え、あ、ごめんね。怖かった??
ごめん!本当にごめん!!」
駆け寄ってくるわけでもなく、距離を保ったまま彼女はそこで誤った。
…思っていたより、しっかりした人なんだと安心した。
「だい…じょうぶ…です」
震えながら、俺の服の裾を握って、望勇はそう声を絞り出した。
店員はそっと
「とりあえずこれ、一応考えてみてください」
と持ってきた服をその辺のカゴに入れてそこにおき、上に3個、小さな飴玉をおいて消えていった。
「望勇っ大丈夫か?」
少し過呼吸にかりかかっている望勇の背中をさすってやると、望勇は無言で俺に抱きついてきた。
ここで腕を回したらまた怯えるかな
とか思いつつ
俺はぎゅーっと抱きついてくる望勇の頭を撫でた。
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