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とりま
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少しして望勇が落ち着いた頃、
俺は店員が置いていったカゴと飴を取った。
望勇は「…可愛いの…やです」と言って
ふいっと顔を背ける。
明らかに20歳男性がやる行動ではないそれが
やっぱり可愛くて
「とりあえずきてみよう?」
と
可愛い服を進めた 。
結局渋られて「後でいい場所連れてくから」と言い、なんとか更衣室まで来た。
「着替えは一人でできるよな?」
確認すると当たり前じゃんと言うように頷くそいつ。
カゴとそいつを更衣室の中にいれてカーテンを閉めると「…橘さぁん?」と声をかけられる。
「んー?」
「あ…居た…」
…居るかを確認しただけか。
カーテンで姿が見えなくなって不安だったんだろうなー…と小さい頃を思い出す。
更衣室の前にある腰掛け椅子にすわってカーテンを見つめる。
ガサガサと中から服を着替える音が聞こえて
さっき受け取った服を着ている望勇を想像してみる。
えーと…?
黒の細身パンツに黒のTシャツ。それに白いもふもふの猫耳パーカ。
だったっけな。
…あー…似合うわ。きっと似合う。
店員ナイス。
「橘さぁん…?」
脳内で店員にGOODサインを出してると
望勇が俺を呼んだ。
「んー?」
またさっき同様そう返すと、
「着ました…」
とカーテンの端をめくり顔を半分出す。
…おおお…ご丁寧にパーカーの帽子をかぶってくれている…。
猫耳とか…。
「橘さん???」
もう一度呼ばれて、椅子から立ちカーテンを開く。
「…やば…」
つい声に漏れた。
やばかった。
可愛さが半端じゃなかった。
瞬殺力がある気がした。
「どうですか…?」
唖然とする俺にそう聞きながら
猫耳をクイクイと触るそいつが可愛すぎて
「めっちゃ可愛い」と馬鹿正直に答えた。
「…可愛いやです…」
そう言う望勇に「ですよねー」って顔で笑ってやると望勇がちらっちらっと俺を見る。
「可愛い…好きですか?」
急にそう聞いてきた望勇に
「だいすきよー?」
と笑う。
「…だったら、可愛い我慢します…」
望勇はそう言って真っ赤になって、
カーテンをしめた。
…え、その服でいいってこと??
俺は解釈に困りながら、
着替えを待った。
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