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入学式
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私立新田学園高校、入学式。
「住む家から近い」という理由だけで、新田学園の事は何も知らずに入学した。
だが俺は、その選択を早速後悔する事になる。
その理由は至って単純。人が多いから。
中性的な顔立ちのせいか昔から、男に変な期待をされ、女に禁断の愛の妄想で興奮される事が多い。
大きくなれば変わるだろうと思っていたが、この通りイケメンになる事などなかった為散々な目に遭い続けた。
結果、無口で人嫌いという最悪な結果をもたらしたのである。
そんな俺の気持ちも知らずに始まった入学式の、来賓からの話の最中、ふと校長が話していた内容を思い出す。
校舎が9つもある。
体育館が4つある。
武道場が2つある。
運動場は各部に1つずつある。
各部共用のトレーニングルームも完備している。
これだけでも「一体いくら掛かったのだ」とその金額を想像して眩暈を起こしそうになるのだが、
理科室が6つある。
保健室のベッドは8つ。
各生徒校舎ごとに職員室があり、その数は5つ。
全校生徒はおよそ2100人、各学年700人居る。
…と言った様子で、校長は我が校の大きさ自慢をしてくれた。その規模を聞くだけで早速不登校になりそうである。
午後の部活紹介が終わったら、即座に帰ろう。
そう決意して、俺は重くなった瞼を閉じた。
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