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先輩の趣味
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……………俺いま、何て……?
『この人が、宮城先輩の事
好きじゃありませんように。』
そんな事思うくらい、宮城先輩の事が好きって事…?
いやでも、俺は男だし、それに何より
見ず知らずの男…と言っても俺だけど、初対面の後輩にいきなり手を出してくるような酷い男だとさっき身をもって思い知った。
俺はそんな奴が、本当に好きなのか?
悶々と考えていると、いつの間にか話し合いが終わったようで、2人がこちらを向いた視線にハッとして慌てて考えていた事を頭の隅へと追いやる。
「あ、ぇっ、と、み、見つめてしまってすみません…!!っあ、」
慌てて女の人に謝ったが、その際あわただしく右往左往させた手に、右耳に掛かったままのマスクが引っかかり、目の前へピュッと飛んでそのまま落ちた。
「す、すみません…!」
慌ててマスクへと駆け寄り、拾って立ち上がろうとしたが肩を抑えられてそれを阻止される。
阻止した犯人は意外な人物で、驚いて顔を上げてしまった俺に微笑んでこう告げた。
「……君、クラスと名前は?」
相手の肩から長い髪が一房、さらりと胸元へ落ちる。
どうしてこうなった。
俺なにかしたっけ…
急に、このタイミングでクラスと名前!?
しかも肩を掴まれて動けない。
こんな美人な先輩だ、宮城先輩とも普通に話せてるあたり、ファンの人とかが居てもおかしくない。
よっぽど下手な真似をしたら俺の学園生活が、終わるかもしれない。
ここは素直に従って、とにかく事を荒立てないようにしなければと震える口を開いた。
「1-SB…結城……み『ゆうきくんね!!』
ガバッ!!
と、俺はその女の人に抱きつかれた。
「…おい、すごいビックリしてるぞ。そのゆうきって奴。」
いきなり綺麗な女の人に抱きつかれて、心なしか顔が熱くなった。
…それと、宮城先輩に初めて名前を呼んでもらえたから。
そう思った瞬間、更に顔が熱くなるのを感じた。
「おい、めちゃくちゃ顔赤くなってるけど…大丈夫?ゆうきくん。」
貴方のせいです 宮城先輩。
この2人は俺にとって、かなり心臓に悪いみたいだ。
「ゆうきくん!!最初は顔伏せてて分からなかったけどめちゃくちゃ可愛い!!タイプ!!ねぇ王子、この子私が貰ってもいい!?」
…心臓に悪いどころの騒ぎじゃなかった。
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