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監禁生活。--傷.痣跡.2(蒼side)--
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屋敷に着いて
またもや白井が開けるよりも先にドアを開けると
鞄も持たずに降車する
白井は駐車後、エンジンを止めて
鞄を持って降りた
「あっ、忘れてた。ごめんごめん」
笑いながら平謝りすると
抱えられたそれを受け取る
いえ、と優しく微笑む白井と
屋敷の中に入ると
蒼があることに気付く
「あれ?この靴跡...何?」
廊下を歩いて暫くした所に
確かに土のようなもので出来た靴跡があった
白井は施錠をしていない召使への怒りで
頭が一杯になっていたのか
気付くことができなかった
「...何でしょうか....。私は掃除致しますので蒼様は部屋にお戻りくださいませ。夕食が出来上がりましたらお声掛けをさせていただきます」
白井はそう告げると
くるっと体の向きを変えて
後方へ去っていった
蒼もそれを見送ると自分の部屋に戻る
あぁ、やっと朝からずっと楽しみにしてた
功太との時間だ
心を躍らせながら部屋のドアを開けた
ベッドの布団の盛り上がりを見て
嬉しそうに顔を綻ばせながら近付く
布団を頭まで被ったまま動かない功太を
上から見つめる
「功太っ、ただいま!」
声を掛けるがやはり寝ているのか返事が無い
仕方ないなぁ、と呟き
布団に手をかけ少し捲った瞬間に
功太の手が伸び、勢いよく布団を引っ張った
また布団をすっぽり頭まで被る功太
「....起きてたの?」
手を払われたようなショックと
起きていたのに返事をしない功太に
不快な気持ちを露わに低い声で問いかける
「..お、おかえりな、さい....」
布団に包まったまま小さく功太が返事を返すが
欲しい答えはそれじゃない
「起きてるなら顔見せてよ。僕今日ずっと寂しかったんだよ...」
「.......。」
言葉は聞こえてるはずなのに
一向に返事を返さない功太に徐々に怒りが増す
「功太、顔見せて」
「.....。」
「ねぇ....」
無反応の功太に蒼は耐え切れず
感情が一瞬にして爆発する
「....どうして無視するの!?顔見せてって言ってるだろ !!?」
目の色を変え
功太の被る布団を鷲掴み力づくで剝ぎ取る
声を荒げながら現れた功太の顔を睨むように見る
しかし
目に映った異様な光景に
鋭く光った目はすぐに怒りの色を失くし
驚愕の色に染まった
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