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監禁生活。--奉仕.4--
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「ねぇ、早くしてよ。床まで汚すなんてさぁ...穢れた分際で何してるの?」
蒼はわざとらしく傷つけるような
言葉を吐く
(....あぁ、この表情。今にも泣きそうな顔。)
ーーー苛めたくなる。可愛い。
功太は意地の悪い蒼の言葉に下唇を噛み
睨み見るようなその視線を
徐々に下へ落とす
俯いた視界の先には
今吐き出した白濁した液があった
これを
舐めとれ、と....
好きだという奴に
なんでこんなに酷いことをするんだよ
意味分かんねぇ.....っ。
「...お前の....っ、咥えたんだから....”綺麗”になっただろ....それに、俺はあいつのモノ、飲んでない....」
フェラや精液という
直接的な言葉を使いたくなくて
どうにか濁しながら
蒼へ胸中の思いを伝える
萩堂のモノを咥えたから汚れたというのなら
蒼のモノを咥えたんだから”綺麗”になったはずだ
それに
萩堂の精液は飲んでないんだから
蒼のものだって飲まなくてもいいはずだ
功太はそう考えていた
だが蒼は片眉をあげると
功太の考えなんてどうでもいいような態度で
口を開いた
「お前?誰にお前って言ってんの?」
功太は一瞬不思議そうな顔をしたが
瞬時に蒼の怒りに気付いた
蒼は名前で呼ばなきゃ怒るんだーーー。
まずい、と思った時には蒼はベッドから
脚を下ろしていた
ズボンと下着を整える仕草を見せると
怯える目を向ける功太へ歩み寄る
「...ぁ、違っ...」
「僕にはちゃんとした名前があるんだよっ!」
言いながら床へ座り込む功太の腹部目掛けて
一蹴りいれた
「ぅぐっ!..ぅ....」
悲痛な声を漏らし
蹴られた場所を抑える
だが抑えるだけでは痛みに耐えきれず
そのまま床へ倒れ込む
蒼はそれを見ながらもまだおさまらない怒りを
功太へぶつける
「”そう”って2文字も覚えられないの!?ちゃんと僕の事も名前で呼んでよ!!」
叫びながら次は功太の胸部へ蹴りを入れた
かはっ、と渇いた声を出し咳き込み
身体を蹲らせて痛みに耐える
だが蒼は
空かさずに丸まった背中にも蹴りを入れた
痛い、やめて、怖い、痛い。
「やめ...っ、ごめ..な、さぃ.....」
こうなった蒼に許してもらうには
謝る以外に分からなかった
「謝って欲しいわけじゃないんだよ!!!!僕は....ただ、名前を呼んで欲しくて...!!」
僕の事も....!!と呟くその切なげな声が
蒼の苦しい胸の内を表していた
だが功太は痛みに身体を犯され
言葉1つ1つの意味を考える事なんて
出来なかった
許してもらう為に謝ったのに
謝るなと言われたらどうすればいいんだ
頼むからもう蹴らないで
殴らないで
腹の前で組んだ腕をぎゅっと締めながら
潤んだ目で蒼を見あげ見つめた
「....ねぇ、名前呼んで...僕の名前...」
見下ろす視線は冷たくも悲しげな色をしていた
なんでここまで名前で呼ぶ事に
執着するのかーーー。
今の功太には理解出来なかった
だがそれで許して貰えるなら....
「....そぅ....」
痛みに耐えながら小さく蒼の名前を呟く
蒼は膝を曲げ腰を下ろすと
功太の頭を撫でながら髪に触れた
「....うん、もっと。もっと呼んで?」
急に優しく触れられ、穏やかな言動に
全く意味が分からないが
殴られないなら今もうなんだっていい
「....そう、蒼。....そう。蒼。....蒼。」
功太が呟くたびに
うん、うん、と言いながら
躊躇いがちに功太が止まると
もっと、と促した
何度も何度も、
もうどれだけ言ったか分からないほど
蒼、蒼、と呼び続けた
蒼はただただ嬉しそうに何度も頷いてみせた
本当にこいつは訳が分からない.....
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名前を呼ばさせられてどれくらい経っただろうか
蒼はそれはそれは優しい手つきで
功太の頭を撫でると
肩を貸せながら功太を支え起こす
功太が痛みに呻くと、謝りはしないが
大丈夫?と心配する発言をした
ベッドへと移動させると
また功太の頭を撫でた
「あれは片付けさせるから」
あれと言いながら床に吐かれた体液を
一瞥して見せた
功太も舐め取らなくても大丈夫になった
それを一瞥する
ーー良かった....。
「次はちゃんと飲んでね。....可愛い僕の功太。僕だけの功太。」
未だ尚、頭を撫でながら
蒼は功太を見つめながらそう呟く
功太は目を見つめながら言われる事に
抵抗が生まれ、ぱっと俯いた
恥ずかしいんじゃない....
俺はお前のじゃ、ない........
だが蒼はどっちだっていいのか
ふふっ、と笑うとやっと撫で続けた手を離した
「そろそろご飯出来ると思うから待っててね。今日からはちゃんと沢山食べるんだよ?....じゃあ、運んでくるから 」
待っててね、と再度呟くと
扉を開けて出て行く寸前に振り向き
ひらひらと手を振る
きっとこれも振り返さなきゃ
怒るかもしれない
小さく功太も手を振り返すと嬉しそうに
部屋を出て行った
功太は1人になった部屋で逃げる事もなく
ベッドへと身を投げた
天井を見上げながら
さっきの出来事を振り返る
フェラさせられ
急に殴られたと思ったら
名前を呼ばさせられ
今度は機嫌が良くなって.....
あいつはいつだって感情の起伏が激しすぎる
...それにしても
・・・
『僕の事』も名前でって
どういう意味だ......?
振り返った記憶の中で蒼が繰り返し言った
『僕の事』という表現が妙に掛かる
この屋敷に俺が関われる人は
あいつか白井しかいないのに
(まぁ、どうでもいいか)
考えることが面倒くさくなり放棄した
もう部屋の中は暗くなり
窓の外は夜を表していた
(理樹、何やってんだろ.....)
ふとした拍子に思い出すのは
いつだって会えない恋人の事だった
蒼には言わない。言えない。
功太だけが知っている
功太だけの秘密だ。
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