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母親の思い
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母「衛輔、よく聞いて。お母さんはね、衛輔が言ってくれて、凄く嬉しいの。」
夜「…え?」
母「お母さんね、衛輔が何を思ってるのか分からなかったの。でもね、衛輔が思ってる事全部言ってくれて、凄く嬉しかったの。…お母さんね、衛輔がバレーに対してどんな気持ちなのか知ってるよ。そして、今迷ってるのも凄く分かる。」
夜「…うん。」
母「でもね、どんな事があっても赤ちゃんを大事にしてほしいと思ってるの。」
夜「…え?」
母「だってね、バレーはまた出来るかもしれない。でも、衛輔の中いる赤ちゃんは、もう出来ないかもしれないでしょ?だから、何があってもその子を大事にして。」
夜「母さん…。」
母「…私もそうだったから、分かるの。衛輔の気持ちが。」
夜「それってどうゆう事?」
母「私ね、衛輔を産む前はね、バリバリ仕事をしていたの。その当時は、仕事こそが生きがいだった。…でも、お父さんと出会って、恋人になって結婚して、妊娠したの。」
夜「それが…俺?」
母「そう。それが、衛輔だった。…でね、妊娠した時に二つの選択を強いられたら。それが、子供を産むか、仕事を選ぶか、だったの。…でも、私はそんな選択簡単に決めた。勿論、子供を選ぶ事だった。」
夜「っ…。」
母「不思議よね。仕事こそが生きがいだった私が子供を選ぶんだもの。でも、それくらいあなた大事だったのかもね。だからね、夜久も子供を一番に優先して欲しいの。」
夜「…っ、分かった。母さん、本当にありがとう。」
母「ふふっ、いいの。子供にアドバイスする事も親の役目、でしょ?…さ、晩ご飯の準備しなくちゃ!衛輔も手伝って!」
夜「…うん!今、行く!」
夜久にとって母親の言葉は、迷っていた夜久に道を指し示してくれる一言だった。
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